公園デビュー、ママ友との付き合い方、電車で子どもがぐずったら…好印象を与える子連れマナーって?

出産・子育て

公開日:2015/8/19

 暑い日が続き、「なんだか体調が優れない」「疲れが取れない」と不調を感じる人が増えるこの時期。しかし病気とまではいかない“未病”の状態は、忙しさの中で追いやられ、無視されがちだ。でも、健康と不健康の境目はどこにあるのか、ということを考えると、病気だと診断されるか否かで判断してはいけないように思う。

 子どもが生まれて親になったら、これまでになかったシチュエーションが、ときに頭を悩ませる。スマートに公園デビューをするには、ママ友とじょうずに付き合うためには、電車でぐずったら…。「親になる」と「親となる」はニュアンスが違う。助詞を「と」に変えると自助努力が伴う表現になるが、親の立場で遭遇するさまざまなシチュエーションは「(真の)親となる」ための関門といえるかもしれない。

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 さて、『好印象を与えるママ&パパの子連れマナー』(岩下宣子/主婦と生活社)は、こういった関門を乗り越えるためには「マナー」が必要だと説いている。シチュエーションごとの子連れマナーを知っていると心にゆとりが生まれ、子どもをもっと大事にでき、さらに暮らしがイキイキと楽しく豊かなものに変わるという。

公園デビュー

 子どもがヨチヨチ歩きを始めたら考える「公園デビュー」。しかし、さまざまなトラブルの事例がネットなどで拡散されており、公園デビューを躊躇する親がいる。本書によると、先にいるママたちに「こんにちは」と笑顔であいさつをし、帰るときに「今日は遊んでいただいてありがとうございました」とママたちにお礼を伝えると共に、子どもたちにも「◯◯(自分の子の名前)と遊んでくれてありがとね」と言い、始めと終わりをきちんとすると良い。ママ友名刺は必要ないが、もし作るなら名前だけで十分。気が合うと思ったら、その場で連絡先を手書きで添えるのが◎。

ママ友との付き合い方

 コミュニケーションをとるときは「NHK(ニコニコ・ハッキリ・キビキビ)」を意識する。お茶会やランチを断るときは「義母に用を頼まれているので…」とお姑さんを口実にするなど角が立たないように。ほかのママの悪口を聞かされたときは、一度「そうなんだ」と気持ちを受け止め、「そのときは、疲れてたんじゃないかな」などとフォロー。そして、「ところで…」と話題を切り替えると良い。

子どもを預ける・預かる

 子どもを家に遊びに行かせるとき、今はお菓子を持たせる親が少なくない。しかし、本書では「お菓子を持たせる必要はない」と断言。本来、お菓子はもてなす側が出すのがマナーであり、子どもを預かったり預けたりするのは「お互いさま」。子どもを預かった場合は、「冷蔵庫を開けない」「家の中を走り回らない」などルールを決め、守らないようなら注意をしてよい。逆に預けるときは「遠慮なく叱ってね」と言っておく。

電車でぐずったら…

 子どもがコミュニケーションをとれる年齢の場合は、事前に「電車の中では静かにしようね」と約束しておく。電車を途中で降りても問題ない場合は、大声を出したら「ご迷惑だから次の駅で降りるわよ」と言って、次の駅で本当に降り、原因と結果を体験させる。余裕があれば、電車を降りるときに周囲に一言「うるさくして申し訳ございませんでした」と残す。

 「マナー」と聞くと、難しいもの、面倒くさいものと思われがちだが、本書は「マナー=(さまざまな人への)愛」だと捉えて実践し、周囲に好印象を与えるママ&パパになってもらいたいと願いを込めている。

文=ルートつつみ