人生は「てきとう」ぐらいがいい! 「乱れた心」を整えて「平常心」を保つ93のコツ

生活

2015/8/19

 女性が男性よりも強い時代といわれて久しいが、強く装わざるを得なかったのが真実ではないだろうか。就職、結婚、出産、子育て、介護…。女性は人生のうちにあらゆる変数があり、さまざまな場面で「強く」生きることを求められる気がする。しかし、そんなに肩肘張らず、ふっと力を抜いてみてもいいはず。もっと心を穏やかにラクに暮らしたいと願う人すべてにオススメしたいのが、心理カウンセラーの植西聡氏著『平常心のコツ 「乱れた心」を整える93の言葉』(自由国民社)だ。

 20万部突破したこの本では、「乱れた心」を整える93項目のコツを収録。すべて2ページで完結しており、自分の心情にあわせてお気に入りのフレーズを紐解いていけば、人生をもっと気楽に生きるヒントが得られる。知らぬ間に力が入っていた肩から力が抜け、心安らぐ気持ちにさせられる癒やしの1冊なのである。

 植西氏に言わせれば、人生は「てきとう」に生きるぐらいがちょうどいい。感受性が敏感になりすぎると、心が悪い方向に向かい、心の乱れが止まらなくなって、様々な支障が生じる。そうなった時は、敏感になりすぎた感受性を少し鈍感にしてあげるように、みずから心がけると良いそうだ。確かに何かと慌ただしい今の世の中では、少し鈍感に大雑把なくらいで生きていくほうがいいのかもしれない。

・人生を思い通りにしようと思わないほうが、平常心を保てる
・「まあまあ上手くいった」ことに満足しながら生きていく
・「ねばならない」という意識で自分を縛らない
・お金は他人の幸福のために使ったほうが、気持ちが楽でいられる
・「がんばっても、何の見返りも得られないこともある」と知っておく

 この本は、どの項目を読んでも、思わず、ハッとさせられてしまう。忙しい日々を送るなかで私たちが見失ってしまった大切な言葉がここにある。私たちは、いかに完璧にせかせかと毎日を生きてきたのだろうか。本当は、もっと気楽に生きてみても良いのではないだろうか。

 たとえば、アナタはいつも自分自身にネガティブな言葉ばかりかけていないだろうか。「私は、どうしてこんなイヤな性格なのだろう」「私はダメ人間だ。みんなから比べて劣っている」…。そういう人は、劣等感のかたまりになって、いつでもクヨクヨした気持ちになりがちだ。ちょっとした失敗で叱られたり、友達からちょっとバカにされるようなことを言われたりしただけで心が激しく動揺してしまうことなど日常茶飯事。そんな状況を改善するために必要なのは、自分自身をほめる習慣をもつことだと植西氏はいう。「私って、けっこうやさしい性格をしているかもしれない」「私もやればできるじゃないか」。意識的に「自分褒め」の習慣を作ることで生活が変わっていく。

 自分自身に自信を持つことができれば、他人と自分をむやみに比べることもなくなるだろう。他人と自分を比べると、自分だけが不幸な運命に見舞われているダメな人間であるように思えてきてしまう。しかし、そんなふうに感じる自分も良いところがあるはずだ。「自分は自分、人は人」とわりきった気持ちで生きていく方がずっと楽。他人に理解されなくとも、「他人は自分のことをわかってくれないもの」という前提に立つのも大切だ。ただし、卑屈になるのではなく、じっくり自分の気持ちや考えを説明していけば、必ず相手はわかってくれると信じて、人に向き合うと良い道が開けていく。

 現代は完璧主義に囚われすぎた人が多いように感じる。うまくいかなくてもあまり気にしなくていいのだ。もっと鈍感に生きればいいのだ。失敗を糧に次に向けた努力ができればいい。ときには弱音を吐いたっていい。弱音を吐くということは、言い方を変えれば、ありのままの自分に戻るということ。ありのままの自分に戻る時間を大切にもっと自分を大切に暮らしたい。

 この本は、現代人にとって、お守りにしたい本だ。ふと息をつける時間を生み出してくれる本は、ストレスに悩む全ての人にオススメしたい。この本を紐解いて、がんばり屋で真面目なアナタも、たまには、鈍感にゆったりとした時を過ごしてみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ