「なぜか人に好かれる子」に備わっている“7つの気質”とは

出産・子育て

2015/8/20

 仕事がさまざまに細分化された現代社会では、人とつながるためのコミュニケーション能力や協調性に長けた人材が重宝される。仕事のみならず、人と人とが密接に関わり合いながら形成された複雑な社会を、独力で生き抜くことは難しい。親であれば誰だって、わが子に豊かな人生を送る力を身につけさせたい。現代社会で順風満帆に生き抜くため必要な力とは、何だろうか。

 『わが子が「なぜか好かれる人」に育つお母さんの習慣』(永井伸一/青春出版社)は、その力を「人に好かれる力」だと断言する。大学で27年間、その後、校長として11年間、のべ4000人の生徒・学生を指導してきた著者は、「なぜか好かれる子」が人生で成功している例をいくつも見てきた。本書によると、クラスに2、3人はいる「誰からも好かれる人気者」は言動が楽しく、誰とでも気さくに話ができるムードメーカータイプが多い。よい友人に囲まれ、いつも生き生きと目を輝かせて毎日を楽しんでいる。社会人になっても、その力が人の好意とバックアップを呼び集め、困難な局面を切り拓いていくという。

 ところで、「人に好かれる力」は、ときにネガティブなイメージを持たれることがある。たとえば、「自分の意見は持たずに相手の言いなりに動くタイプ」「人の顔色ばかりうかがう腰ぎんちゃくタイプ」「誰にでもいい顔をする八方美人タイプ」など。しかし、本書は、本当の意味での「人に好かれる」能力は、「自分に対する確固たる自信」に裏打ちされたものだという。根拠のない過剰な自信は人を遠ざけるが、「芯のところに自信を持つ人」は、人の顔色ばかりをうかがうことなく、自分の意見をじょうずに主張できるため、周囲に好印象を与える。

 さて、興味深いことに、本書によると「人に好かれる子」は次の7つの気質が備わっていることが多いという。

【人に好かれる力につながる“7つの性質”】
(1)誰とでも陽気に話ができる
(2)ユニークな発想力に富み、話が面白い
(3)何にでも興味を持てる
(4)ガマンする力があり、地道に努力ができる
(5)人の先頭に立って物事を進めていけるバイタリティを持っている
(6)優しい性格で、人の気持ちを思いやれる
(7)素直な性格で人なつこく、柔軟性がある

 幼いころからこれらの性質が根づいている子は、周囲の人に受け入れられ、かわいがられるため、よい性質がいっそう伸びると共に、「人に好かれる力」も高まっていく。とはいえ、はじめから7つの性質のすべてが高いレベルで備わっている「人に好かれすぎる子ども」は、恐らくほとんどいない。7つの性質のうち、2つ3つがそこそこのレベルで備わっていれば良いほう。なかには、1つも備わっていない、という子どもがいるかもしれない。だからといって、「人に好かれる力」を身につけさせることを諦めるのは早い。7つの性質は、

●優しい(素直に共感できる心がある)
●一緒にいて楽しい(素直に何にでも興味を持ち、楽しく生活できる)
●どんなことでも地道に取り組める(斜に構えず、素直にチャレンジできる)
●前に進むパワーがある(常に素直・前向きに取り組んでいく)

 という4つに言い換えることができる。ご覧のとおり、根っこにあるキーワードは「素直」。物事をあるがままに素直に受け入れ、人のアドバイスを聞き入られる耳を持つ子どもは、人に好かれる力につながる7つの性質を獲得していける素地がある、ということなのだ。

 では、素直さを身につけさせるために親ができることは何だろうか。それは、親自身が素直でいることを意識し、自分の言動で素直な性質をじわじわと伝えていくこと。親であっても子どもとの約束を忘れたら素直に謝る、普段は恥ずかしくて口にできない子どもへの愛情をときには素直に伝えてみるなど、すこしの心がけで、子どもは素直さの美点を嗅ぎ取る。心の中に軟着陸した素直さは周囲の人に認められ、褒められるうちにやがてしっかりと根付き、自分に対する自信も深めていく。

 ちなみに、新入社員採用で重視する性質のトップに「素直さ」を挙げる企業はいぜん多い。それだけ「素直さ」というのは得難い貴重な性質であり、一朝一夕では身につかないものだということを、子どもが幼いときからできれば意識しておきたい。

文=ルートつつみ