純粋な小鬼の「思い」にあなたは何を感じるか!? 西條奈加のファンタジー小説『千年鬼』

文芸・カルチャー

2015/8/26

    千年鬼

 2015年に『まるまるの毬』で吉川英治文学新人賞を受賞した、西條奈加の『千年鬼』が2015年8月4日(火)に待望の文庫化となった。

 現在最注目の作家のひとりとされる西條が描いたのは、寓話ファンタジー。純粋無垢な小鬼と、少女・民の、長くて悲しい、けれども心温まる物語に、全国の書店員からも絶賛の声が届いている。

純粋無垢な小鬼の「思い」に打ちのめされた。これは私が人として生きるために出会うべくして出会った一冊だ。蔦屋書店イオンモール幕張新都心 後藤美由紀さん

思いを語る覚悟はあるか。覚悟の上で愛せるか。生きていく覚悟はあるか。丸善丸の内本店 横山みどりさん

 7つの連作短編集になっているのだが、ここに驚きの仕掛けが隠されている。謎がほどけていき、ラストにはどんな展開が待ち構えているのか…!? 純粋な小鬼の「思い」に、あなたは何を感じるだろうか。

あらすじ:第1話~3話
第1話「三粒の豆」
事故で母親を亡くした孝介は酒浸りの父を助けるため奉公先でのいじめに耐えているが、理不尽な運命を呪い、鬼の芽を宿す。過去見で探った事故の原因が一匹の蜂にあったことを知り、人を恨む気持ちを整理する。

第2話「鬼姫」
許婚を斬り殺された美しい織里姫は、下手人が家臣と知るや、冷酷な仕打ちをしやがて「鬼姫」と渾名されるようになる。しかし愛した男は、敵方の隠密だったのだった…。

第3話「忘れの呪文」
人付き合いが悪く、村人から疎まれている「お針婆」だが、七歳になるお梅とおさわにはなぜか懐かれている。ある日おさわが暴漢に襲われて死んでしまうと、自らの封印していた記憶が甦り……。

    千年鬼

■『千年鬼
著:西條奈加
価格:630円(+税)
発売日:2015年8月4日(火)
出版社:徳間書店

西條奈加プロフィール
1964年、北海道中川郡池田町生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞大賞を受賞しデビュー。2012年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞受賞。2015年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。時代小説からSFまで幅広く執筆。現在最注目の作家の一人。