青山剛昌、矢沢あい、CLAMP…作者が同じだからこそなせるワザ!? “作品を越えてリンクする漫画”

マンガ・アニメ

2015/8/30

 今年、創刊から60周年を迎えた少女マンガ雑誌『りぼん』(集英社)。それを記念して、歴代漫画のイラストをあしらった切手の発売や、応募者全員大サービスアイテムが復刻されたりと、さまざまなプロジェクトが展開されています。なかでも、アラサーりぼんっ子の注目を集めているのが、80年代~90年代の伝説的連載マンガの新作読み切りが掲載される企画。8月3日号には、ファンタジー少女漫画の金字塔『ときめきトゥナイト』(池野恋/集英社)と、当時の社会問題を子供の目線で描いた『こどものおもちゃ』(小花美穂/集英社)の読み切りが掲載されました。 大好きなマンガの新作が読める……、感動のあまり天を仰いだ人も少なくないはず。

 また、『こどものおもちゃ』は連載終了から10年以上が経った2010年、小花氏の漫画家デビュー20周年を記念して、同作者が連載を手がけているマンガ『Honey Bitter』(集英社)とのコラボレーション作品『Deep Clear』(集英社)が発表されて、話題となりました。こどちゃが終わり、もう会えないと思っていた紗南ちゃんが、Honey Bitterの珠里さんと愉快に絡む……小花フリークの読者にとっては奇跡のコラボとなっています。

 『Deep Clear』のように、好きな漫画家を追って新作を読んでいると、すでに終わった作品のキャラや、同時期に連載している漫画のキャラが突然現れること、ありませんか? さながら友情出演のように登場したり、他の作品のキャラが物語に深く関わってきたり……。そのたびに「これは◯◯のキャラだ! ヤッター!!」なんて、つい喜んでしまったはず。そこで今回は、作品を超え“世界がリンクしている漫画”をご紹介します。

青山剛昌氏の『名探偵コナン』と『まじっく快斗』

 青山剛昌氏の代表作『名探偵コナン』(小学館)。難事件を解決する小学生(高校生)こと江戸川コナンが主人公の同作ですが、彼のライバルのひとりとして活躍する怪盗キッドは、同様に青山氏が手かげるマンガ『まじっく快斗』の主人公・黒羽快斗。当初はスピンオフ的なキャラとして登場していましたが、今やコナンの映画に重要人物としてキッドが現れたり、まじっく快斗でコナンがキッドを追い詰めたりと、作品の垣根を超えまくっています。

CLAMP作品

『魔法騎士レイアース』(講談社)や『XXXHOLiC』(講談社)など、ファンタジーな世界観で、長年愛され続けている女性漫画家集団・CLAMP。数多あるCLAMP作品のなかにも、リンク漫画が存在します。代表的なものでは「XXXHOLIC」シリーズと「ツバサ」シリーズ(講談社)。別物として読み進めていたはずなのに、いつの間にか2作品どちらも読まなければ完結しない、衝撃的な展開が待っているとか! 四月一日くんがどっちにも出てる、なんて喜んでいる場合ではないですね(笑)。

矢沢あい氏の『ご近所物語』と『天使なんかじゃない』

 ファッション性の高さで人気を博した、矢沢あい氏の『ご近所物語』(集英社)。同作には、ファッションデザイナーを目指す主人公・幸田実果子の手作りリュックを購入するお客さんとして、『天使なんかじゃない』(集英社)の冴島翠と須藤晃が登場します。不意打ちの出演ですが、晃と翠が仲良くデートする姿が拝める、嬉しい1コマです。また、ご近所の世界から数年後を描いた『Paradise Kiss』(祥伝社)では主人公こそ違えど、実果子やツトム、如月先生など、おなじみのキャラクターが次々に登場し、読み手の心をくすぐりました。

 コラボ作品から、物語自体のリンク、友情出演まで、さまざまなつながりの形があるようです。どれも作者の遊び心と作品への愛が感じられ、読者としても嬉しいハプニング! 思えば筆者も『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博/集英社)のワンシーンから『幽遊白書』(冨樫義博/集英社)の蔵馬(らしき人物)を見つけたときは、ひとしきり盛り上がったものです。

 あなたの好きな作者の最新作にも、あのキャラが友情出演しているかもしれませんよ!

文=不動明子(清談社)