常識外れのマル暴刑事が仁義なき極道世界に挑む 柚月裕子『孤狼の血』刊行

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/17

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 2008年、『臨床真理』で「第7回 このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2013年には、『検事の本懐』で「第15回 大藪春彦賞」を受賞したミステリ作家・柚月裕子(ゆづき・ゆうこ)。今もっとも注目される同氏の最新小説『孤狼の血』が、2015年8月29日(土)に発売された。

 同作は、昭和63年の広島を舞台に、常識外れのマル暴刑事が仁義なき極道世界に挑む、圧巻の悪徳警察小説。今まで、丁寧な筆致で人間の機微を描きだし骨太なミステリ作品を生み出してきた柚月が、「今の私のすべての力を出しつくした作品です」と述べるほどの傑作となった。また同作に対し、直木賞作家・黒川博行と書評家・茶木則雄も太鼓判を押す。

「緻密な構成、卓抜したリアリティ、予期せぬ結末。いやぁ、おもしろい。正統派ハードボイルドに圧倒された」黒川博行(作家)

「日本ミステリ史に残る、今世紀最高の悪徳警官小説だ」茶木則雄(書評家)

 そしてこのたび、刊行を記念し、同作を絶賛する黒川博行と柚月の対談が実現した。対談では、ハードボイルド警察小説の第一人者ともいえる黒川が、「そのリアリティに感心した」と評価。また、警察小説を書くためのノウハウなどを語り合う。対談の模様は、8月27日(木)に発売された『本の旅人』9月号に掲載されると同時に、『孤狼の血』の特設サイトでも読むことが可能。
⇒『孤狼の血』特設サイト

あらすじ
昭和63年6月、広島。新米刑事の日岡秀一は、暴力団との癒着を噂されるマル暴刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社・上早稲二郎の失踪事件を担当することになった。違法行為も厭わない大上の強引なやり方に戸惑いながらも日岡は捜査に臨んでいたが、ついに事件解決まであと一歩というところで、暴力団同士の大抗争に発展しかねない事件が起こる。衝突を食い止め、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが――。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく。

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撮影:ホンゴユウジ

柚月裕子(ゆづき ゆうこ)
1968年、岩手県生まれ。山形県在住。『臨床真理』や『検事の本懐』の他に、『最後の証人』『検事の死命』『蟻の菜園―アントガーデン―』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』など。

■『孤狼の血
著:柚月裕子
価格:1,700円(+税)
発売日:2015年8月29日(土)
発行元:KADOKAWA