名門校“ハロプロ研修生”の意義と既存グループへの期待 ―アイドル界の老舗「ハロプロ」が“今面白い理由”【後編】

芸能

2015/9/4

 2010年前後からの“アイドル戦国時代”をふまえれば、現在、活躍するアイドル達の多くが憧れに据えるのも印象的なハロプロことハロー!プロジェクト。昨年後半からの大変革で新たな“面白さ”を感じさせてくれる中、雑誌『Top Yell』(竹書房)などで活躍するライターの小野田衛さんへ、その魅力などを伺ってきた。

 前編では、ライブでのパフォーマンス向上がとりわけ目立つというJuice=Juiceや、相次いで誕生した新グループの動向などをお聞きしたが、今回は、その核を担う「ハロプロ研修生」の意義、そして、℃-ute、モーニング娘。’15、アンジュルムといった既存グループのポイントに迫っていきたい。

前編「叩き上げのよう“Juice=Juice”、王道の“カントリー・ガールズ”…」を読む

ハロプロイズムの真髄。メンバーの未来を当事者として占えるハロプロ研修生

 さながらスペインサッカーのカンテラのように、若かりし才能をじっくりと丁寧に育成して、トップグループ昇格させる「ハロプロ研修生」もその象徴といえる。相次ぐ人事異動や新グループへの加入でメンバーも様変わりしたが、小野田さんは「研修生に注目すれば“ハロプロならではのドラマ”がもっとも味わえます」と話す。

「将来性も感じさせる粒ぞろいのメンバーが揃っている印象で、アイドルの育成組織としてはもはや“名門校”のようにもみえます。レッスンや定期公演の『生タマゴShow!』だけではなく、毎年5月に行われる『公開実力診断テスト』は、まさしく“ハロプロイズムの真髄”です」

 会場に詰めかけたファンも投票に参加する『公開実力診断テスト』では、個々の歌やダンスといった総合的なパフォーマンス力も問われる。実際に、研修生の公演では「ファンの方々がメモ帳を片手に、誰のどんなパフォーマンスがよかったのかなど、綿密に話し合っている光景も見られます」とその様子を小野田さんは伝える。

 ハロプロは歌やダンスなどのパフォーマンスにとりわけ比重を置いている印象もあり、また、それぞれのメンバーの成長をじかに見届けられるのも魅力の一つだ。そのため、研修生の公演でファン同士が議論し合うという光景は、「真摯にステージでの“説得力”を求めるハロプロファンの精神」も垣間見えると話していた。

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