「なるほど」「そうですね」はNG! 相手が気分よく話せる相づちの「さしすせそ」とは?【雑談力】

ビジネス

2015/9/10

 人と話すのが苦手で、よく失敗をする。余計なひとことを言ってしまったと後悔したり、見当違いな反応をしていたと反省したり。親しい間柄ならともかく、そうでない人には、やらかしたらフォローができないかも。不安が不安を呼び、だんだん消極的になっていく——。

 しらべぇの調べ によると、自分をコミュニケーション障害と思う人は、20代から60代の男女で実に3人に1人以上いるという。若い世代ほどそう思う人の割合は多く、20代では41パーセント。また、興味深いのは、年収1000万以上の人には少なく、わずか14.9パーセントだったそう。

 『超一流の雑談力』(安田正/文響社) に、相通じることが書かれていた。一流の人、成功している人には、一瞬で「人に好かれる技術」を持っている人がいる。それはコミュニケーション能力と大いに関係があるそう。

 だからといって、コミュニケーションに苦手意識のある人は悲観しなくてもいい。雑談の“技術”は習得するのには、素質や才能もいらなければ、誰にでもマネや応用ができると著者の安田正氏は説く。

 研修会社を営み、数多くの企業で「伝える技術」を指導している安田氏は、コミュニケーションのプロ中のプロ。同書は、発売してすぐに全国の書店のビジネス部門で次々とランキング1位を獲得。大きな話題を呼んでいる。

 どんなスゴ技が詰まっているかと読んでみると、そこにあるのは技術つまり“テクニック”というより、“心”に響くことばかりだった。コミュニケーションは人と心を通わせることなので当たり前といえば当たり前なのだが、確かに素質も才能もいらない。明日からでも実践できそうなことばかりなので、いくつか紹介したい。

明日からでも実践したい、第一印象アップ術とトークの秘訣

 人間は出会って1秒のうちに1万4000もの視覚情報を取り入れ、その人のイメージを作りあげ、好き嫌いのだいたいの印象を決めるという。そのため、表情、服装、身だしなみにはやはり気をつけたいところ。

 特に気をつけたいのは表情。無意識でいると、だらしない顔をしていたり、ぶすっとしていたりする人はかなり多いのだとか。見た人は一瞬でよくない印象を抱いてしまうので、ぜひとも避けたい。

 ちなみに、「思わず好かれるような表情」というのは簡単に練習できる。話すときに、上の前歯を6本以上見せて、口角を上げることを意識するのだそう。

 雑談の最初にふる話題は、ムリに笑い話をするのではなく、相手が興味を持つ話をすること。つまり、Funnyの“おもしろい”でなく、Interestingの“おもしろい”話をするのだ。相手が「気になるなあ、教えてほしいなあ」と思う話は、盛り上がるからだ。

 そのためには、普段からエピソードを集めておく。違うジャンルで5〜6個あるといい。例えば、「自分の本業に関わるおもしろい話」「健康の話」「スポーツ」「最近気になる商品」「おもしろかった映画や本」といった感じで。年齢や性別を選ばない幅広いネタを持てば、それだけ色々な人に対応できるようになる。

「なるほど」「そうですね」「なぜですか」はNG。その理由とは?

 意外にも「なるほど」「そうですね」は、できる限り避けたほうがいいそう。日本人は相づちを打つので、よくやりがちなのだが、外国人に限らず、重要な場面では相手の話そうという気持ちを削ぐことになるようだ。本当に話を聞いているのか不信感を抱かせることにもなりかねないという。

 代わりに使えるのが「さしすせそ」のフレーズ。

さ=さすがですね
し=知らなかったです
す=素敵ですね
せ=センスがいいですね
そ=それはすごいですね

つまり、相手の話に価値があると反応して、相手に気持ちよく話してもらうといい。

 また、「なぜですか?」もNG。というのも、「なぜ」という言葉には、ニュアンスに圧迫感があるので、相手にプレッシャーを与えてしまうことがあるそう。もちろん、相手が質問した分野に詳しかったり、会話が深まってきたりした場合は除くが、基本は相手に負担をかけないコミュニケーションが好ましい。

 どれもちょっとした小ワザだが、相手のことを考えてできるささやかな心遣いでもある。これらを身につけるだけでも、会話は軽やかで楽しいものになりそうだ。しかも、自分のためにもなれば、相手のためにもなる。出会う人や知っている人のことを考えて、その人を楽しませようとすることは、雑談のひとときも人間関係も豊かにしてくれるに違いない。

文=松山ようこ