恋愛・結婚

出会いがないのは社会のせい? 恋愛氷河期を生きぬく方法

 恋はしたいのに彼氏ができない。相手はいるのに結婚できない。そんな嘆き声が聞こえる昨今。現代女性は決して恋愛に臆病になったわけではない。いつだって、恋愛には前向きなはずなのになかなかうまくいかない。それは自分が悪いんじゃない。現代社会が悪いのではないか……。

 そんな満たされない思いを抱えた女性に向けた恋愛指南本『恋愛氷河期』(勝部元気/扶桑社)が発売された。本書はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論などを専門にする著者が恋愛しづらい現代社会の状況を「恋愛氷河期」と呼び、その時代をどう生き抜くかを書いた本だ。

恋愛氷河期の正体

 恋愛氷河期とはどういったものなのだろう。出会いを例に現代社会の恋愛を取り巻く問題点について考えてみよう。

 現代の問題を考えるには戦後まで遡らなければならない。経済成長期のころの出会いの場といえば職場であった。当時は花嫁候補の腰掛社員を大量に雇って、男性正社員に配分していくというシステムが成り立っていた。上司が独身社員に人材を斡旋し結婚させようとした時代が第一フェーズ。

 しかし、産業構造の変化により腰掛社員は派遣社員やITにその役目をとって代わられる。また、セクハラ意識も高まってきたため上司が部下の結婚というプライベートな問題に口出すことが減っていく。職場は結婚相手斡旋機能を失っていくが、多くの人が多くの時間を過ごすのは職場、そのためコミュニケーション能力のある人は斡旋されなくとも職場結婚をする時代が第二フェーズ。

 だが、その後、職場恋愛は「後々めんどう」「一度気まずくなったことがあるから」などの理由で敬遠されがちになっていく。これが現代の第三フェーズとなり、これまで出会いの主であった職場が出会いの場ではなくなった。

 職場という出会いのシステムがなくなっても合コンや婚活などの出会いの場はある。しかし、職場恋愛のように周りの目がないため自分勝手な行動や浮気など安直な行動に出やすくなり関係がイージーになりやすい。その他、男性は出会いの場に来る女性を心のどこかで二流に感じる傾向にあったり、出会いの場では空気を読んで当たり障りのない行動をしがちで個性にスポットが当たりにくかったりと、上手くいかない要素も多い。

連続性を大切にして恋愛をステップアップ

 本書によると、この恋愛氷河期の出会いをステップアップさせるには、恋人探しや婚活など突然の出会いを求めるのではなく、まずは異性の友達を作ることからはじめることが必要だという。付き合う前に自分の友人に合わせることで、相手がどのような性格なのか2人きりの時よりわかりやすくなる。2人の関係が周りに可視化できることによって、職場恋愛時代のように自分勝手な行動や浮気を防ぐことができる。また、周りを巻き込みながら着実に関係を進めていくことにより交際後の意思疎通が取りやすく、関係継続の安定性は高まる。

 友人から出会いステップアップを繰り返しながら、交際を続けることによって将来的な結婚に繋がる。いきなり結婚と慌てず、落ち着いて、相手や相手の周りを見ながらじっくりと恋愛することが必要といえるだろう。

 本書では出会ってから恋に発展するまでだけでなく、セックスについて、結婚についてなど、恋愛に厳しい社会である恋愛氷河期を乗り越える方法が書かれている。

 恋がしたい。結婚がしたい。そんな些細なのになかなか叶わぬ願いを持つ人は本書を読んで安定的な恋愛という幸せを手に入れてほしい。長期的なビジョンで恋愛について書かれている本書は恋愛指南書の中でも良書といえるのではないだろうか。

文=舟崎泉美



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