俳優・鈴木亮平が天下の大将軍を蘇らせた! 雑誌『ダ・ヴィンチ』11月号で『キングダム』王騎グラビアを公開

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/17

©原泰久/集英社
鈴木亮平

 春秋戦国時代を舞台に戦乱の世を描いた大河歴史マンガ『キングダム』。
『ダ・ヴィンチ』11月号(10月6日発売)では、『キングダム』登場人物の中でも、もっとも特異で存在感のキャラクター“秦の怪鳥”王騎将軍にスポットを当てた特集を組んでいる。

 注目は、役作りへのストイックさで知られる俳優の鈴木亮平さんが演じる王騎グラビアだ。本特集のために、鈴木さんの体にあわせたオリジナル衣装も制作。『週刊ヤングジャンプ』編集部から2メートル以上ある王騎の矛もお借りして完璧に王騎を蘇らせた。

 5時間以上に及ぶメイクと撮影を終えた鈴木さん。疲れも見せず「楽しかったです!」と笑顔。「記念写真を撮りませんか?」とスタッフに声をかけて最後は大撮影大会に。

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「最初に『王騎のグラビアを』と依頼があった時は、笑ってしまいましたねえ(笑)。今日も、用意していただいた衣装があまりにも本気で、しかも手作りだと聞いてびっくりしすぎて笑ってしまいました。衣装を着たら、『ココココ』とか『ンフフフフ』っていう王騎の笑い声が自然と出ましたね(笑)」

 撮影中も「この角度で腕を上げたほうが王騎らしいですかね?」「試してみたいポーズがあるんですが」と積極的に意見を出し、自ら王騎像を作り上げていく。

「もともと大好きな作品ですが、この撮影のために読み返してきたので、新鮮な王騎像が自分の中にありました。体もですが、中身も大きい男ですよね」

©アルコ・河原和音/集英社
©2015映画「俺物語!!」製作委員会

 そう、鈴木亮平には、大きな男がよく似合う――。少女マンガ原作の恋愛映画『俺物語!!』(10月31日公開予定)ではやはり身も心も大きい男子高校生・剛田猛男を演じた。原作のイメージに近づけるため、30キロ増量して挑んだというが、大きな体になることで、気持ちに変化はあるのだろうか。

「体が大きくなることで、周りの自分への反応が変わってきて、それが積み重なることでの内面の変化はありましたね。豪快でいないといけないのかなあ、とか。そうすると、不思議と人間ってそうなっていくんですよ。でも体が大きくなったって、僕は小心者のままで。もともと体が大きいほうなので、スポーツに興味がないのはダメなのかなあ、みたいなコンプレックスも普段からあるんですよ(笑)」

 映画では、猛男の魅力である男らしさ、やさしさ、そしてかっこよさが存分に表現されていて、原作ファンも驚く完成度! 時に笑い、時に泣き、心の底から猛男と大和という初々しいカップルを応援したくなってくる。

「正直、外見はそれほど似ていないと思うんです。でも、自分なりに猛男という人をつきつめて、愛して、内面も精いっぱい表現したことで、外見の足りないところを補えたかなと。完成した映画を見て、普段の僕の外見とは違うこともあって、途中から自分だとは思わずに、〝猛男〟として観られて、素直に笑って泣いてしまいました。こんな経験は初めてでしたね」

 マンガ原作のキャラクターを演じる時、鈴木さんが最も意識しているのは「原作のファンの人に納得して楽しんでもらえるものを作ろう」ということ。

「映画を完全にマンガの通りに作ったからといっておもしろくなるわけではないし、生身の人間なので全く同じにはなれない。変更するところももちろんある。でも、僕としては『これ猛男だよね』と思ってもらえるように演じましたし、今回の王騎も、そっくりに見えるようにと思ってやりました。どちらも、まずは原作ファンの方に見てほしいですし、きっと納得していただけるものになっていると思います!」

取材・文=門倉紫麻

『ダ・ヴィンチ』11月号(10月6日発売)
発行:株式会社KADOKAWA
定価:650円(税込)