あえて“定番”はスルー 本当の京都の魅力を知るのは3度目に訪れたとき

暮らし

2015/10/23

 はじめて京都を訪れたのは修学旅行で、あの時はまだこの街の魅力がわからなかった。それに気付いたのは大人になってからの2度目で、京都といえば必ず名前の挙がる有名な場所はひと通り巡った。そして3度目。次はよりディープな京都を、自分らしくわがままに旅したいーー。『はんなり京都の歩きかた』は、そんな人たちを京都の魅力のもう一歩奥へと案内してくれるガイドブックだ。

旅のメインは目的に合わせて、好きなところを好きなだけ

 一般的なガイドブックのようにエリア別やモデルコースで紹介するのと異なり、本書のインデックスは目的別。「絶景に見惚れる」なら紅葉の名所の源光庵、「幕末の志士たちに出会う」なら新撰組ゆかりの壬生寺と、自分が何を見たいかでスポットを選べるようになっている。そこにゆかりの深い歴史上の人物や逸話などの紹介コラムも楽しく、こんな場所もあるんだと、読むたびに行きたい場所が増えてしまうかも?

“路地(ろーじ)さんぽ”で、ほんとの京都らしさに出会う

 見ごたえある寺社名跡と同様に、本書で強くおススメしているのが路地(ろーじ)散策。見るべきものはいくらでもある京都だから、これまで何度も訪れているものの路地裏散策はまだしたことがない、という人も多いはず。けれどいざページをめくれば、入り組んだ細い路地に昔ながらの町家が軒を連ねるその風景は、誰もが思い描く古都・京都そのもの。何度も歩いたあの大通りを1本横に逸れたら、こんな趣のある街並みが待っていたのかと驚くはずだ。次の京都ではそこに住む人たちの生活や息づかいを感じながら、いちばん京都らしい京都を堪能しよう。

粒ぞろいな情報は京都在住スタッフだからこそ

 旅に欠かせない食&ショップ情報は、ほかの目的で訪れた先でもパッとお店を探せるよう、エリア別、さらに朝昼夜と時間別に紹介されており使い勝手は申し分なし。内容はとにかくたくさんというより、本当に良いお店だけを厳選している印象だ。どのお店も本当に魅力的で、「このエリアでこの時間帯ならココがいちばん!」と、あえて数を絞っていったのではないだろうか……と、思わずそんなことを考えてしまうほど。というのも、本書に携わった主なスタッフは京都在住。地元民おススメの信頼できる一軒なら、期待以上の美味しさ・可愛さを楽しめるはず。

 そろそろ紅葉の季節を迎え、京都のベストシーズンはもう間近。ちょっぴりディープな情報とひと味違う旅の提案で、今まで知らなかった京都を発見しに行こう。

文=山崎 恵