アニメ2期にも期待!? エロだけじゃない『監獄学園(プリズンスクール)』が持つ魅力を徹底解剖

マンガ

更新日:2016/4/11

 2011年に『週刊ヤングマガジン』で連載が開始し、2015年7月にはアニメ化もされた『監獄学園(プリズンスクール)』(平本アキラ:著/講談社)。ただエロだけにとどまらない、さまざまな魅力の詰まった作品だ。内容が過激であるため、ファンの間でアニメ化は難しいのではないかと囁かれていた『監獄学園(プリズンスクール)』に一体どんな魅力があるのか、2期アニメへの期待はできるのかをひもといていこう。

 理事長交代がきっかけで、男子も入学させることとなった全寮制の女子高・私立八光(はちみつ)学園。しかし、入学した男子は、全校の女子生徒1000人に対して、主人公のキヨシを含む5人だけだった。キヨシたちは、女子生徒と仲良くなりたいと願いつつも、裏生徒会なる存在が掲げる方針によって、ことごとく避けられてしまう。その方針とは、不純異性交遊を、すなわち、男女の交流を禁ずるものである。裏生徒会の策略を知らない男子生徒たちは、避けられることに耐えられなくなってか、女子風呂覗きを決行してしまう。スマホを使って覗き見るという作戦もむなしく、裏生徒会に捕まったことで、キヨシたちは1ヵ月間の監獄生活を強いられるのであった。

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 そこから監獄での生活を中心に物語が展開していくが、裏生徒会の書記である緑川花とキヨシの間に生まれた「おしっこ」に関する因縁、男子生徒の1人・ガクトの奮闘や機転、裏生徒会長の妹・栗原千代とキヨシの恋愛模様など、さまざまな見どころがある。主な看守役である裏生徒会副会長・白木芽衣子のエロティックな調教シーンも衝撃的だが、多くの状況やキャラの想いが交差している点は目が離せない。キヨシとガクトの脱獄計画や、裏生徒会が計画したDTO(男子退学オペレーション)など、ハラハラする展開もあるため、見逃せないシーンは多いといえるだろう。

 また、平本アキラ氏によって生み出されたキャラクターは、外見もさることながら、内面のキャラ立てもしっかりとしているため、個性溢れる面々が揃っている。特に、女子生徒の描写は丁寧で、可愛さや美しさがしっかりと活かせている点は評価が高いと言えるだろう。声優陣も、神谷浩史(キヨシ役)や花澤香菜(緑川花役)、藤原啓治(理事長役)などの人気声優が揃っており、アニメファンなら見ておかない理由はないと言っても過言ではない。

 1クール(12話)で1期アニメは終了したが、マンガ連載は続いており、2015年8月時点では18巻まで発売されている。アニメで放送された内容は原作9巻までとなっているため、既刊分を消化しきれていないのが現状だ。19巻も2015年12月には発売予定で、順調に連載は続いていくと考えていい。1期アニメの評判や製作側アニメ会社のスケジュール、DVDの売り上げなどの兼ね合いによって変わりそうではあるが、既刊の10~18巻は映像化されていないため、2期アニメ実現への期待は大きい。さらに、『監獄学園(プリズンスクール)』の実写ドラマ化も決定し、2015年10月27日から放送が開始される。実写だとどれほどの完成度かはさておき、ドラマ化までするということは、それほど話題になっていると思っていいだろう。

 1期アニメは男子生徒たちの投獄から刑期終了までとキリはいいが、キヨシと花の因縁がまだ片付いていない。何より、1期アニメの最終話では、表生徒会によって裏生徒会のメンバー3人が投獄されるシーンがしっかりと描写されている。表生徒会の新キャラたちが登場し、裏生徒会がこれからどうなってしまうのかが気になるというファンも多いだろう。伏線をしっかりと張っている点から見ても、2期アニメが放送される日は遠からず来ると考えていいのではないだろうか。

文=青木 陸