「ファンは増えてるのに」「ネットに負けたか…」『週刊将棋』休刊決定に悲しみの声

社会

2015/10/29


 世界で唯一の将棋専門の週刊新聞『週刊将棋』が、2016年3月30日号をもって休刊することが発表された。32年の歴史にピリオドを打つことに対して、「ネットに負けないで続けて欲しかった…」と、寂しがる将棋マニアが続出している。

 1984年に創刊されて以来、将棋を楽しむための情報源として、また上達のためのテキストとして愛されてきた。さらに、「竜王戦」や「棋王戦」といった七大タイトル戦の熾烈な戦いを伝え、名人や若手の成長を見届けてきた、まさに将棋誌の“バイブル”的存在だ。

 今や将棋は日本のみならず、国際将棋フォーラムや世界コンピュータ将棋選手権が開かれるなど、世界にも進出している。ネット社会になると共に、名人戦なども「ニコニコ生放送」でリアルタイムで放送されるなど多様化。さらに、2015年4月には声優・岡本信彦が糸谷哲郎竜王、香川愛生女流王将と白熱将棋バトルを披露。ネットでも将棋の話題でいくつものスレッドが立ち、「奥が深すぎていくら強くなっても満足できない」「将棋沼にはまった…」といった声が溢れるなど、若い世代の将棋ファンも増えている。

 さらに「男の人のものって感じがしたけど、最近は女流も活躍しているし女でもやりやすい」と、近年は女性からの支持も受けている。確かに女流棋士も徐々に増え、女流3級にはポーランド出身のカロリーナ・クリスティーナ・ステチェンスカもおり、国際色豊かな顔ぶれになってきている。

 今回の休刊理由として、「メディアを取り巻く環境の変化は著しく、その役割を終えた」というコメントが出ている。さらに、編集長・雨宮知典はブログで「ご愛読いただいている皆さまには突然のことで、さぞ驚かれたことでしょう。誠に申し訳ありません」と謝罪し、「ご愛読に感謝し、最後まできっちり作ることをお約束いたします。」と語った。

 32年の歴史に終止符を打つことを聞きつけた将棋ファンからは、「ファンは増えているのに廃刊なんて納得いかない」「最近盛り上がってきてるはずなんだけど…」「ネットもいいけど、紙に書いてあるのも悪くなかったのに」「ネットに負けたか…」「切なすぎる」など、悲しさを露にした。さらに「週刊やめるなら、『日刊に生まれ変わります』ってことでしょ?」と次に期待する声も聞こえた。

 残念ながら「王手」をさされ、撤退を余儀なくされた『週刊将棋』。しかし需要がある限り、特別号としてまたお目見えできる日がくることを期待したい。

■『週刊将棋
発売日:毎週水曜日
価格:350円(税込)
出版社:マイナビ出版