「熱い絵という印象でした」「また凄腕の絵師が一人…」 生賴範義氏の訃報に悲しみの声続々

マンガ

公開日:2015/10/31


 SF雑誌に発表した「スター・ウォーズ」のイメージ画がジョージ・ルーカスの目に留まり、続編ポスター用イラストを制作したことで、一躍世界的イラストレーターとなった生賴範義(おおらいのりよし)氏。2015年10月27日、肺炎のため同氏が死去した。この訃報に、日本中のファンが悲しみの声を上げている。

 1935年、兵庫県明石市に生まれた生賴氏。1957年に東京芸術大学・油絵科を中退した後、イラストレーターとして活動を開始した。そして、映画「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」の国際版ポスターを担当したことを機に、世界的に注目を集める。


 生賴氏がその後手掛けた作品は、映画「FUTURE WAR 198X年」「ミラクルマスター/七つの大冒険」、1984年から始まる「コジラ」「コジラ VS ビオランテ」「ゴジラ VS キングギドラ」などの「ゴジラ」シリーズ、『ウルフガイ』『幻魔大戦』シリーズなど、2015年1月に死去した平井和正氏の小説カバー、また「信長の野望」「三國志」「提督の決断」シリーズといった光栄(現・コーエーテクモゲームス)のゲーム… など、実に多い。誰でも1度は目にしたことがあるだろう。

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 そうした実績が評価され、「第11回 星雲賞」アート部門受賞、2013年11月「宮崎県文化賞」芸術部門受賞、2014年10月には「文化庁映画賞」映画功労部門を受賞した。

 また2015年7月~8月、2度目の大規模展となる「生賴範義展II 記憶の回廊」を開催。1966年~1984年の生賴氏の作品約260点を展示した同展は、描写力に裏打ちされた魂のこもる筆致に、来場した多くのファンが感動した。しかし同展からたった2カ月後の10月27日、惜しまれつつも他界。享年79歳。




 生賴氏の死に、ファンは「熱い絵という印象でした。ご冥福をお祈りします」「えええ!ビオランテのイラストが1番好きだったわ」「平成ゴジラのポスターはどれも格好良かったな」「生賴さん&平井和正氏のコンビが大好きだった」「帝国の逆襲は、ルークの腰のひねりが好きだったわ」「歴史上の女性の絵に惚れました」「また凄腕の絵師が一人…素晴らしい仕事の数々でした」「この人と長岡秀星のイラストが、昭和生まれの俺にとっての”SF”のイメージだった。ご冥福をお祈りいたします」「生賴さんのイラスト抜群に上手くて好きだった。ご冥福をお祈りします」など、悲しみに包まれている。

 天国で平井氏と語らうことを心よりお祈りします。



■『生賴範義 緑色の宇宙
著:生賴範義
監修:オーライタロー
企画協力:みやざきアートセンター
価格:2,000円(+税)
発売日:2014年11月29日
出版社:玄光社