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第10回「アイデンティティの崩壊」/森田哲矢(さらば青春の光)連載

森田哲矢(さらば青春の光)「煙だけでいい…… あとはオレが火を起こす!」

秋も深まりいよいよ冬本番の様相を呈してきた日本列島。プロ野球も日本一が決定し、シーズンオフに入りましたが、シーズンオフがないのがゴシップ業界。私も日夜ゴシップを漁る日々でございます。そんな中、先日あの長寿番組『ダウンタウンDX』に出させていただきました。
僕が小学生の頃から観ていた番組です。ダウンタウンという芸人に学生時代の全てを捧げたと言っても過言ではない自分にとって、間違いなく人生のピークを迎えた瞬間でした。ダウンタウンが出ている番組を全て録画し、自分も天才なんだと思い込んでいた学生時代。松本人志のようなスタンスでさも斜めから物を見てる風にボケていたイタイ学生時代。先生のモノマネで笑いを取りクラスの中心にいる人気者を冷めた目で見て「オレの方がおもろいけどな」と心の中で思っていたかなりイタイ学生時代。そんな心底イタイ学生時代を送っていた僕がとうとう本当にダウンタウンさんと共演できた。感無量でございます。
しかし、本当に人生のピークを迎えたのはその番組中のことでした。
なんと、その番組の中でゴシップを話す場が僕に与えられたのです。このコラムを始めて10ヶ月、とうとう僕のゴシップが日の目を見る時が来たのです。底辺の芸人達が血湧き肉躍った瞬間です。僕はその日のゲスト、東京ヤクルトスワローズ公認サポーターである磯山さやかさんにヤクルトの選手と関係を持ちまくる、いわゆる“ツバメ食い”のゴシップを本人にぶつけました。
すると磯山さんは「ないない! そんなことあるわけないじゃないですか!」
愕然としました……。

ないない……? そんなことあるわけない……?

僕は目の前が真っ白になり、膝から崩れ落ちるのをなんとか堪えるのが精一杯でした。
信じてきたものが砂のように崩れ去りました。
「嘘だと言ってくれ! ヤクルトの選手とヤリまくってると言ってくれ! 入団した選手は背番号よりも先に磯山さやかの携帯番号がもらえると言ってくれよ! ヤクルトの選手だけのフォルダがあり、そのフォルダ内ではベストナインが日々更新されていると言ってくれよ! その場合1番の選手と4番の選手ではどっちが自分の中でランクが上なのか教えてくれよ!」
僕のそんな心の叫びは大量の照明が吊られた砧スタジオの天井を突き破り、秋晴れの空に消えていきました。
「サンタクロースはいないんだ」と思った瞬間でした。そこから収録が終わるまでの記憶はほとんどありません。収録後、すぐにこの情報の出所である人間に電話したらすでに携帯を解約していました。
僕は怒りに震えました。この怒りは誰にぶつければいいんだ?

この情報を提供してきた人間に?

いや違う。

この情報を真に受け、嬉々としてアホ丸出しの顔で本人にぶつけた自分に?

いやそれも違う。

じゃあ誰なんだ? このやり場のない怒りは誰にぶつければいいんだ?

そうだ! 磯山さやかだ!

磯山さやかさえヤクルトの選手とヤリまくっていれば、こんな全国放送でオレが恥をかくことはなかったんだ!
なぜヤッてない? グラビアアイドルはみんなエロいんじゃないのか? 本当に水着までなのか? じゃあ何か? オレが今まで仕入れてきたアイドルのゴシップは全部嘘なのか?

あのアイドルグループの中心メンバーの一人がJリーグの某球団の選手とヤリまくってて、今もうすでに3周目ぐらいしてるというゴシップも、

あの元アイドルが旅番組のロケの1日目の晩に男性スタッフ全員と関係を持ち、2日目のロケバスの中で昨日誰が一番良かったかを発表してくノリがあったというゴシップも、

誰もが知ってるあのアイドルが、セックス依存性になり、ハチ公前でナンパ待ちをし、声をかけてきた男性とホテルに行き、終わるとまたすぐにハチ公前に舞い戻るというゴシップも、

某アイドルが出した曲の内容が某男性アイドル集団との性交渉の数々を唄っているというゴシップも、

どれもこれも全部嘘だったのか!? そんなバカな!?
初めて挫折を味わいました。金輪際僕はアイドル系のゴシップを扱うのは辞めようと思います。本当に悔しいですがゴシッパーとしての引き際も大事だと自分に言い聞かせペンを置きます。
読者の皆様を裏切った形になってしまい本当に申し訳ありません。
そしてアイドルの方々、底辺の飲み会であることないことベラベラと喋ってすいませんでした。お詫びに男前の俳優や、スポーツ選手を紹介したいですが、それも今となっては全く無意味なことなんですよね。
アイドル系のゴシップは辞めますが、それ以外のゴシップには引き続き全力を注いでいきますのでどうか今後もこのコラムをご贔屓にしていただければと思います。

と、この文章を書き終わった直後に僕の目の前を某アイドルらしき女性が某スポーツ選手らしき男と五反田のホテルに入っていったような気がしましたが、恐らく見間違いですね。



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