◯◯系女子の新境地! SNSに振り回されない、馴れ合いを捨てた「無所属女子」がうまくいく!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/17


『無所属女子の外交術』(はあちゅう/KADOKAWA)

 意識の高い生活を好む“キラキラ系女子”、ふわっとした空気感漂う“ゆるふわ系女子”、不必要に卑屈な“こじらせ女子”などなど……。いつの間にか日本の女たちは様々なカテゴリーに分類されるようになってしまった。これらは日々細分化されており、カープ女子にアキバ系女子、肉食、歴女、山ガールと、とにかく女はカテゴライズされてしまうのである。

 カテゴリーなんか興味ないわって人でも、自分がキラキラ系か、そうじゃないかくらいは判断がつくだろう。あるいは、他人から「あなたはこじらせ系だよね」と分類されることだってある。◯◯系女子という言葉があることによって、なんとなく自分がどのポジションの女なのか勝手に思い込まされたり、決めつけられてしまったりするのだ。そう考えると、実に迷惑な話だ。

 しかし、そんな悪しき慣習を断ち切らんとする本が出版された。『無所属女子の外交術』(KADOKAWA)である。監著は、ブロガーであり、テレビのコメンテーターとしてもおなじみの、はあちゅう氏。本書は、◯◯系女子というカテゴリーに苦しむ人たちに向けた本で、「変なカテゴリーに分類されるくらいならいっそのこと、『無所属女子』になって自由になろうよ!」という生き方を提案している。では、はあちゅう氏が推奨する「無所属女子」とは一体何なのか? 本書によると、

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どのカテゴリーにも属さず、自分の意思で自由に、気楽に生きる。◯◯系女子が乱立する現代にあって、これからの時代を中立的に生きるために、本書が提案する女子本書より引用

とある。

 この「中立的に生きる」というのが無所属女子のミソ。ただ単にカテゴリー からぬけ出すことなら頑張れば誰にもできるが、無所属女子はさらに一歩踏み込んで、中立的に生きることを目指した存在なのである。あらゆる◯◯女子の中で、安全かつ不利益を被らない形で生きていくというわけだ。では、無所属女子になるための極意を本書からいくつか抜粋してご紹介しよう。

“馴れ合い”を捨てる

絆は、一緒に過ごした時間の長さや、会った回数などで測れるものではありません。ときには、会わなくても作られる絆だってあります本書より引用

 日本人の多くは、馴れ合うことで安心する傾向にあることを指摘。他人に費やす時間を見直して、その分、自分のために時間を使うこと。過剰な馴れ合いは、無所属女子にとって不必要。

“世間体”という幻想に惑わされない

“世間体”は、それぞれが頭の中で作り上げた幻想でしかありません本書より引用

 例えば、離婚するのは世間体が悪いという人もいるが、不幸せな結婚生活を継続するほうが辛いこともある。一般的な価値観を信じ過ぎず、常に自分の気持ちに正直でいるのが無所属女子。

SNSに振り回されない

自分のタイムラインに現れる意見がどれほど多様であっても、それを社会全体の総意だと捉えてしまっては勘違いになります本書より引用

 色々な人の意見をSNSから取り入れるのはいいが、それらが偏った意見であると心に留めておくこと。タイムラインはあくまで、自分の見えている小さな世界でしかないのだ。

 こんな風に、本書では無所属女子になる方法を具体的に紹介している。とはいえ、何もすべてを取り入れる必要はない。そんなことして今度は「無所属女子疲れ」にでもなってしまったら本末転倒だ。できる範囲で取り入れて、今よりちょっとだけ楽になってみよう。

文=中村未来(清談社)