SFファンタジーに新風を吹き込んだ巨匠ジーン・ウルフの新作『ウィザード・ナイト』刊行

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/16

 巨匠ジーン・ウルフの、全4巻で構成される新作ファンタジー大作『ウィザード・ナイト』。第1弾となる、『ナイト』Ⅰ・Ⅱが2015年11月13日(金)に発売され、続く第2弾『ウィザード』Ⅰ・Ⅱは12月下旬刊行予定となる。

 同書は、少年エイブルが出会う驚異に満ちた異世界、剣と魔法、そしてドラゴンと妖精が入り乱れる、波乱万丈の冒険ファンタジー。

70年代における最重要かつ最高のSF作家と呼ばれ、『新しい太陽の書』シリーズは、80年代のもっとも重要なSFファンタジーと称された、言葉の魔術師ジーン・ウルフ。彼が20年の時を経ておくる、壮大な物語の世界を思う存分味わおう。

advertisement

少年は異世界で騎士になる

 ふと気づくと少年がいたのは異世界ミスガルスルだった。「あれらは裏切りと崇拝の物語とともにおまえをよこした……」不思議な謎を託された少年はエイブルと名を授けられ、妖精の女王ディシーリと出会い、魔剣エテルネを手に入れる使命が課される。中身は子供のまま体だけ大人の男となり、真の騎士となるための旅に出た少年を待ち受けるのは海賊、ドラゴン、巨人族の群れ。愛と名誉をかけた戦いの日々、そして剣と魔法にみちた冒険の日々がいま始まる―

■『ナイト』Ⅰ・Ⅱ
著:ジーン・ウルフ
訳:安野玲
価格:各2,400円(+税)
発売日:2015年11月13日(金)
出版社:国書刊行会

ジーン・ウルフ
1931年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。兵役に従事後、ヒューストン大学の機械工学科を卒業。1972年から『Plant Engineering』誌の編集に携わり、1984年にフルタイムの作家業に専心するまで勤務。1965年、短篇『The Dead Man』でデビュー。以後、1970年『デス博士の島その他の物語』、1978年『アメリカの七夜』などの傑作中短篇を次々と発表、70年代の最重要・最高のSF作家として活躍する。その華麗な文体、完璧に構築され尽くした物語構成には定評がある。80年代に入り『新しい太陽の書』シリーズ(全5部作)を発表、80年代において最も重要なSFファンタジーと称される。