「マガジンの魂をアプリに宿らせました」週刊少年マガジンがリリースする「太っ腹」すぎるマンガアプリ「マガジンポケット」の魅力とは!?

マンガ

公開日:2015/12/28

 スマートフォンやタブレットで楽しむことが出来るマンガアプリはすっかりお馴染みとなり、多くのアプリが読者獲得の為に激戦を繰り広げている。そのなかでも、マガジン編集部が今年の7月にリリースした「マガジンポケット(マガポケ)」は、群を抜いて「太っ腹」なサービスで注目を集めている。「週刊少年マガジン」最新号がアプリで購入できるのは勿論、過去3号さかのぼれば雑誌での連載作品がそのまま無料で読めてしまうのだ。他にもオリジナルコンテンツとして人気連載作品『FAIRY TAIL』、『ダイヤのA』のスピンオフ作品が楽しめる等、ユニークなサービスや機能が盛りだくさん。

 そんなマガポケの魅力に迫るべく、マガジンポケット編集長を務めるマガジン編集部の橋本脩さん、編集部で運営スタッフの重田さんにお話を伺った。

マガジンポケット編集長 橋本 脩(はしもと・しゅう)さん
マガジンポケット編集 重田勇気(しげた・ゆうき)さん

“マガジンの魂”をアプリへ

――マガジンのアプリ化は多くのマンガファンたちが待ち望んだサービスでした。まずは、「マガポケ」をリリースするまでの道のりを教えてください。

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 「マガジンのアプリ化」というアイディア自体は、今から1年以上前からありました。我々マガジン編集部は、「マンガボックス」という別のマンガアプリで編集に携わっていましたし、紙の雑誌の読者年齢層が年々上昇する中で、「マガジンの裾野を広げなければ」という問題意識も共有していました。そして同時に、今のマガジンが凄く面白いんだという強い自負も。

――それで、紙の雑誌だけにこだわらずに、より広い読者に届く新しい形で発信していこうという考え方になったのですね。

 そうですね。これは、あくまで僕個人の考えかもしれませんが、僕たちが編集しているものは“紙”ではなくて、“面白いコンテンツ”なんです。だから、そのアウトプットの形式は、今の読者にとってはあまり大きな問題ではない。作家さんたちが長年かけて築き上げてきた“マガジンの魂”は電子書籍にも、アプリにも宿らせることが出来るのではないか、というのが出発点でした。

――今年の7月31日のリリースから、すでに5カ月近くが経過しましたが、手ごたえの方はいかがですか。

 想定以上の手応えだと思います。リリース直後から10万人くらいのユーザーの方々にご利用いただいて、使い易さや機能ついて頂いた意見をもとに改良を重ねながら、より良いアプリに育ててこられましたし、今ではかなり多くのユーザーに使っていただけるようになりました。

――現在のDL数はどれくらいなんでしょうか。

 100万DLくらいですね。WAU(一週間にそのサービスを利用したユーザー数)はだいたい20万くらい。今後は、100万WAUを一つの目標にしています。

――毎週20万人もの読者がアプリでマガジンを読んでいる。凄い数ですね。その20万人のユーザー層は、これまでの紙のマガジンの読者層とは異なるのでしょうか。

 紙に比べると、圧倒的に10代、20代が多いです。彼らの中には、これまでマガジンを読んでいなかった人たちもいて、結果的には紙だけでは届かなかった層にうまくリーチ出来ていると思います。

――読者層の異なる紙とアプリでは、人気作品の系統も異なるのでしょうか。

 そうですね、アプリの方が新連載の作品が受け入れられ易いという特徴があります。それは雑誌のように掲載順によって読者へのリーチが大きく左右されないのが一因ですし、年齢層の若さも大きく影響していると思います。あとは、デスゲーム系やちょっとエッチな作品も人気がありますね(笑)

マガポケならではの、ユニークなサービスとは!?

――「マガポケ」のユニークな試みとして、一部の無料コンテンツを読むと、ポイントがもらえるという画期的なシステムがありますね。どのような発想で生まれたのでしょうか。

 それは「巻頭カラー」や「センターカラー」をアプリで再現した形なんです。雑誌におけるカラーには、編集部から読者に向けた「これがイチオシ作品!」という意思表示の意味もありますが、アプリではそれが分かりづらい。では、どうしたらイチオシ作品を読者に積極的に読んでもらえるだろうかというところで、ポイントというユーザーへのメリットを考えました。だから、ポイントプレゼント作品は、本誌のカラー作品とリンクしていることが多いんです。

――なるほど、そうだったんですか! 単に作品を転載するのではなく、紙の雑誌ならではの良さをアプリで再現しているのですね。もう一つのラウンジ機能についてはどうでしょうか。

 こちらはアプリだけの試みで、読者同士の盛り上がりなどアプリならではの魅力を提供出来ればと考えています。現在は改良途中ですが、これから実現していくサービスがもっともっと沢山あります!

――まだまだ進化していくんですね。直近ですが、これから年末年始にかけてマガポケではどのようなイベントがあるのでしょうか。

 マガポケでは年末年始にかけて、マガジンの大人気作品の無料試し読みを大ボリュームでお届けする予定です。現在は『FAIRY TAIL』と『ブラッディ・マンデイ』を各50話ずつ12月29日(火)まで無料公開中です。
 今後のスケジュールは、
・12/30(水)~1/5(火) 『ダイヤのA』、『グッドエンディング』
・1/6(水)~1/12(火) 『山田君と7人の魔女』、『エデンの檻』
・1/13(水)~1/19(火) 『ベイビーステップ』、『君のいる町』
 を各作品50話無料公開していきます。他にも1月1日から3日までは、マガジン連載陣による各作品の年賀状イラストも一挙公開する予定です。

――各作品50話無料公開、それはまた太っ腹な企画! 楽しみです。それでは最後に、まだマガポケを使っていない皆さんにメッセージをお願いいたします。

 一番初めにも言いましたが、僕たちが自信を持っているたった一つのことは、「いまのマガジンがメチャクチャ面白い」ということ。マガポケはそんな作品たちを少しでも手に取りやすくするために作りました。みなさん、一度騙されたと思ってダウンロードしてみてください! 僕がどうしてこんなに自信満々なのか分かってもらえると思います。

取材・文=編集T

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