「先生と私の距離は何cmですか」―現役JKが描くショート漫画集『ほんの小さな幸せをきっと君は奇跡だという』がTwitterで話題!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/16


『ほんの小さな幸せをきっと君は奇跡だという』(猫とろ/KADOKAWA)

 あまりの甘酸っぱさに身悶えしました。アラサー独身の冬……。現在発売中の『ほんの小さな幸せをきっと君は奇跡だという』(猫とろ/KADOKAWA)は、少年少女の淡い恋をやわらかなタッチで描いたイラスト&短編マンガ集。

 恋愛シチュエーション・アンソロジーと題された同書には、幼なじみへの初恋を胸に秘める男子高校生と、幼なじみの恋心に気づきながらも自分の好きな人に「好き」を伝えた女子高生、その「好き」を受け入れた彼氏の三角関係や先生に恋をした女子高生など、さまざまな“恋模様”が登場します。

 なにが甘酸っぱいって、制服とか机とか、黒板などなど、懐かしすぎるアイテムを背景に繰り広げられるモノローグが、アラサーには眩しくて眩しくて震えるしかありませんでした……。

 バレンタインデーの放課後、告白を決めた幼なじみに「ずっと見てたから 君に好きな人がいることは知っていた (中略) 頑張れ 僕の大好きな人」と、心の中でエールを贈る男の子の短編マンガのタイトルは『僕の初恋が終わる』。“バレンタインデーの放課後”というワードだけでもものすごい破壊力です。「今日は何か起きるかも」と、そわそわしながら一日を過ごした男子高校生は少なくないはず。

 そのほか、授業中に教科書越しに好きな先生をチラ見しては「先生と私の距離は何cmですか」というモノローグが切ない『その答えを知りたいと思ったの』などなど、同じ経験があろうとなかろうと、どこか懐かしさを感じるショートストーリーが満載。そして、学校というトクベツな空間を卒業して子供から大人になっていく彼らの成長も必見です。

 みずみずしすぎる“高校生の恋”を描いている作者の猫とろさんは、なんと現役女子高生(2016年1月現在)! 2013年からTwitterをはじめ、趣味で短編マンガやイラストを投稿していたところ、その可愛らしくも切ない作風が話題を呼び、現在のフォロワー数は12万人を超えているそう。現役高校生ならではのリアリティある学校描写も人気の秘密なのかもしれません。

 少年少女が紡ぎだす小さな恋に、ノスタルジーを感じてみては?

文=谷口京子(清談社)