初詣に行った神社の神様は、どんな神様でしたか?

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/16


『古事記ゆる神様100図鑑』(松尾たいこ:著、戸矢 学:監修/講談社)

 お正月には初詣に神社へ行った方も多いと思います。さて、ここで質問です。あなたが初詣に足を運んだ神社で、祀られている神様は、一体どんな神様だったのか、答えられるでしょうか。漠然と「学問の神様」「縁結びの神様」とは分かっていても、その神様の名前や、どんな性格で、どんな由来があるものなのか、ご存じの方は少ないと思います。

 自分がお願いごとをした神社に祀られている神様の「素性」を知れば、もっと身近に神様のことを感じられるのではないでしょうか。

 神様のことを知る「入門書」として、『古事記ゆる神様100図鑑』(松尾たいこ:著、戸矢 学:監修/講談社)をおすすめします。

 日本の神社に祀られている神様の多くは、「古事記」や「日本書紀」に出て来る由緒正しい神様たちなのです(もちろん、例外もあります)。古事記から神様の逸話を知ることで、「初詣に行った神様はこんな神様だったのかぁ~」と改めて感じることが出来ると思います。

 ただ、古事記というと、どこか難しいイメージもあるかもしれません。しかし本書は、「ゆる神様」ですので、小難しいことをできるだけやさしく説明してくれているんです。

 このゆる神様図鑑の、「古事記の名場面」がとても分かりやすいのです。初めて古事記に触れる人でも頭に入ってきやすく、また、有名な場面を紹介してくれているので、雑学知識としても役立つと思います。

 また、ゆる神様「図鑑」ですので、古事記に登場する神様を100柱、古事記には出てこないけれど、有名な神様14柱の自己紹介が載っています(ちなみに、神様の数え方は「柱』です)。

 図鑑には「ご利益」も掲載されているので、初詣に足を運んだ神社の神様が分かれば、図鑑で引いてみて、「どんないわれがある神様だったのか」「どんなご利益がある神様なのか」を調べてみるのも面白いでしょう。

 また、オススメ神社なるものも紹介されているので、気になった神社に赴いてみるのもいいと思います。

 それでは、みなさんが初詣で行ったかもしれない、有名な神社について、少しご紹介してみましょう。

 まず、三重県伊勢市にある「伊勢神宮」。内宮に祀られているのはアマテラスオオミカミ、外宮にはトヨウケノオオカミ。外宮から参拝するのがしきたりだそうです。日本の神社の中心といっても過言ではない、著名な神社。さぞ霊験あらたかなご利益があるのだろうと思ったのですが、なんと、「ここでは個人的なお願いはやめて感謝を捧げる」方がいいらしいです。

 お次に縁結びの神様として有名な、島根県出雲市の「出雲大社」。祀られているのは神様界のプレイボーイ、オオクニヌシノカミ。この神様は女性にモテモテで、たくさんの妻がいたとか。その神様が祀られているので、出雲大社は縁結びのご利益があるそうです。また、参拝の仕方も、他の神社とは異なります。通常は2礼2拍手1礼(まず2回お辞儀をして、2回手を叩き、最後に1回お辞儀)なのですが、ここでは2礼4拍手1礼となっています。

 最後に、長野県長野市の「戸隠神社」。戸隠山の麓にあるこの神社、祀られている神様はアメノタヂカラオという力持ちの神様。ご利益は開運、心願成就、五穀豊穣、スポーツ上達だそう。もともとは山岳密教の霊山として開かれた聖地。

 本書を片手に、「初詣だけ」ではなく、近所の神社を巡ってみると、思いがけない発見があるかもしれないですよ。

文=雨野裾