イラストが生きている!　窪之内英策原画展「LOVELY」に行ってみた。

生のイラストは、画面越しとはひと味違い、線の強弱や色彩の微妙な濃淡など、制作されている臨場感までが手に取るようにわかります。

紙と鉛筆だけで描かれたとは信じられない完成度。いまにも動き出しそうな描かれたキャラクターたちの息吹は、残念ながら素人の写真では伝えきれません……

冒頭でも紹介した、作品『年上の誘惑』と『その10年後』がプリントされたチョコレートも数量限定販売！

会場は平日とは思えない盛況具合でした。朝には、“開店待ち”の行列も発生するとか……。原画展には、窪之内先生ご自身もいらっしゃることがあり、会場で実際にお仕事をなさっている姿を見かけることも。本日はちょうど先生がいらっしゃいましたので、お時間頂いて少しだけお話を伺いました。

窪之内　英策先生（会場ではご本人にお会いできます！）

――はじめまして。会場は凄い熱気ですね！

ありがとうございます。僕はいつもTwitterで作品を投稿するのが、ファンの皆さんとの交流のメインなので、今回個展のお話しを頂いたとき、実際に足を運んでいただけるのか正直心配でした。でも初日から、毎日たくさんの方に喜んで頂けているようで本当にホッとしています（笑）

――来場するファンの層の厚さも印象的でした。老若男女はもちろん、中には北海道や沖縄、台湾からいらしたお客さんもいるとか……

それは、本当にツイッターの伝播力を感じますね。僕がマンガ家としてデビューしたのが1980年代で、その当時からのファンの方もいらっしゃいますし、それこそTwitterで発表するイラストしか作品を知らない若い方もいらっしゃる。特定の層にウケるだけではなく、みんなに喜んでもらえる絵が描けている、という実感が一番うれしいです。

――展示されている作品ですと、やはりかわいい女の子が目を惹きますね。女の子を描くことにこだわりが？

そうですね、書いていて楽しいです。皆さんに喜んでもらえますし。ただ、「若くて美しい女性」だけを描いていてはいけないな、とも思います。若さは永遠ではないですからね（笑）「若さ」はあくまで人間の一瞬を切り取ったものに過ぎませんから。だから、老いだとか幼さなど、その前後に繋がるキャラクターの人生までを描いていきたいなと。

今回個展では、女の子以外にも様々なイラストが！

――なるほど、ストーリーへの想いにマンガ家の魂を感じます！　会場には、先生に憧れて来場するマンガ家やイラストレーターたちもいらっしゃるのでは？

そういう方も、来て下さっているみたいです。僕はデビューが若い頃で、今に至るまでたくさん苦労をしました。でも、絵を描くことが大好きで、それは決して諦めなかった。その結果として、今の作風を獲得したと思っています。若い作家さんは色々な悩みを抱えているかと思いますが、そういう方にはきっと自分の作品から何かを伝えられるのではないかと思います。

――最後に、個展に足を運んでいない皆さんに、コメント頂いてもよろしいでしょうか。

そうですね。たくさんの方に見に来ていただけたらなと思います。そして、画面越しではなかなか伝わらない、生の絵だけが持つ線の息遣いを味わって頂けたらうれしいですね。

――ありがとうございました！

『LOVELY』は大好評につき、2月15日（月）までの当初の会期を18日（木）まで延長して開催することが決定しているそうです。さらに、10日からは渋谷マルイ1Fのグラノーラ専門店「GLABAR」との期間限定コラボで「ゆるふわオヤジのゆるふわカフェ」がオープン！　4種の期間限定メニューをオーダーすると、窪之内先生の未公開作品のポストカードが貰えるそうですよ。詳しくはこちらから。

■イベント概要
・イベント名：　窪之内英策原画展　『LOVELY（ラブリィ）』
・場所：渋谷マルイ　8Fイベントスペース
（東京都渋谷区神南1-22-6）
・日時：2016年2月3日（水）～18日（木）
平日・土 11:00～21:00 ※11日（木）は11:00～20:30
日・祝 11:00～20:30
・入場料：無料　ライブペインティング参加に限り、会場商品の購入が必要となります。

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取材・文＝編集T