「中田祐矢」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

公開日:2016/2/25

中田祐矢

編集部が注目する声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第107回となる今回は、「アイドルマスター SideM」で清澄九郎役を演じている中田祐矢さんです。

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――「アイドルマスター SideM」で演じられている清澄九郎は、「彩(さい)」という3人組ユニットのメンバー。切れ長の和風男子ですが、最初に見たときの印象は?

中田:ビジュアル的にクールなのかなと思っていたら、けっこういじられキャラでした(笑)。歌舞伎役者、噺家という経験豊富なメンバー2人に振り回されているというか(笑)。人前で何かを表現する2人とは違って、ストイックにがんばっているタイプかなと。オーディションでいただいたキャラクター資料の中では、自分にハマりそうかなと思っていたので、決まったときはびっくりしました。

――キャラクターを見たときにシンパシーを感じたとか?

中田:「痛みなくして得るものなし」が九郎くんの座右の銘なんですけど、そういうストイックなところが人として尊敬できるなと。凹む時もあるけど、自分に足りないことがあれば、がんばって補おうとする子なんです。苦労(=九郎)が絶えないキャラで(笑)。自分が演じているキャラクターではあるけど、自分も九郎のようになれたらいいなと思います。まじめかっ!って話ですね(笑)。

――(笑)。中田さんが考える「彩」の魅力とは?

中田:矛盾しているかもしれないけど、3人とも全くタイプが違って、まとまりのないところが、まとまっているというか。そこが個性なのかなと。伝統芸能系の3人が集まっているんですけど、和風ユニットはSideMの中でも唯一無二なので、他のユニットの中に入っても目立つなって思いますね。

中田祐矢

――中田さんの中にも「和風」な部分はある?

中田:洋風か和風のどちらかって言われたら、和風が好きな気がします。お寿司とか日本料理が好きだし、日本酒も…。あ、でも飲みに行った時はライムサワー飲んでますね、ははは(笑)。酒の肴は、肉より魚のほうが好きですね〜。一時期は羊羹にも凝っていて、いろんなコンビニで買って帰っては日本茶と一緒に食べていました(笑)。

――キャラクターと通じるところがありそうですね(笑)。ところで、もともと「アイドルマスター SideM」という作品は知っていましたか?

中田:作品自体は知っていましたけど、まさか自分が出られるとは思いもよらず。ゲームをプレイしたのは役が決まってからです。ボイスが実装されてから初めての期間限定イベントに参加しました。自分のカードがランキング報酬だったので、順位を上げるために何枚もカードを手に入れていたら、溜めていたアイテムがガンガン減っていきましたね(笑)。

――自分のキャラ以外で、気になるキャラクターはいましたか?

中田:F-LAGSの九十九一希くんです。彼はしいたけが大好きなんですよ。じつは、九郎くんと自分は「しいたけが嫌い」っていうのが共通点なんです(笑)。だから、九十九くんとはしいたけ繋がりというか。…なんか、しいたけ声優みたいになってますけど(笑)。

――しいたけ声優は新しいですね(笑)。続々とキャラクターボイスが発表されているSideMですが、その仲間入りをされたということで、他のキャストとお話することも?

中田:この間、茶道家の九郎くんのことを知るためにお茶会を開いたんですけど、天道輝役の仲村宗悟くんが来てくれました。宗悟は…コミュニケーション能力が高いですね(笑)。同じユニットでにゃんす役の山下大輝くん、華村翔真役のバレッタ裕さんとは、ドラマCDの収録ではじめましての挨拶をさせていただいて。その後にご飯に行って、LINEグループを作りました(笑)。他のキャストの方々にも 必ず自分から挨拶をしておきたくて、機会を見つけては会いに行っています。

中田祐矢

――1月には「彩」のCDデビューや発売イベントも。これからファンの方々との触れ合いがもっと増えていきそうですが、今の意気込みは?

中田:シンプルに、これからが楽しみです。今思っているのは、清澄九郎役の中田祐矢として、自信と責任を持ってステージに立ちたいということ。流れでフワッと出るのではなく。観てくださる方に楽しんでもらうために、まずは自分も楽しみたいと思います!

――以前はタレントとしても活動していた中田さんですが、声のお仕事を始めたきっかけは?

中田:俳優を目指していたとき、あるオーディションの最終審査に落ちて心が折れちゃったんです。でも、お芝居が好きだな〜っていう気持ちを捨てきれなくて。かなり落ち込んでいるときに「機動戦士ガンダム00」や「STAR DRIVER 輝きのタクト」を見て、「俺、ロボットアニメ好きだし、お芝居好きだし、好きなことを仕事にしたらもっとがんばれるんじゃないか」とハッとして。特に、「STAR DRIVER」の「まだ僕には見えている」っていうタクトのせりふを聞いたときに、俺もがんばろうと思いました。

――とてもいい声の持ち主だと思いますが、普段は声を褒められることも?

中田:大学の時に先生から「聞きやすい声してるよ」って言われたり、家族から「鈴みたいな声だな」って言われることはありました。聞きやすい声ではあるみたいですね。自分ではまだ声の魅力がわかっていないので、アピールできるところを探している最中です。

――今、声優になれたという実感はありますか?

中田:九郎を演じるようになってからは、これができていない、あれができていない、と声のお芝居について考えることが増えました。自分で補うべき部分が見え始めているので、今はそれを克服していきたいです。特に心がけているのは、キャラクターの気持ちですね。つい文章にとらわれすぎて感情がおろそか になってしまうので。感情から出たせりふを意識するようにしています。

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――ちなみに、好きだったロボットアニメとは?

中田:最初にハマッたのはガンダムです。小学校のころに読んでいた「コミックボンボン」でガンダムを好きになって。その影響でアニメを見るようになってからは、「スーパーロボット大戦」っていうゲームに出会って。声優っていう仕事を認識し始めたのは小学校4、5年生のころですね。

――その当時に見ていたガンダムというと…。

中田:「機動戦士Vガンダム」の終わりくらいから見始めて、がっつり観ていたのは「機動武闘伝Gガンダム」。ロボットがかっこよく動いているのを見て鳥肌が立ってました(笑)。戦いの中で生まれる人間関係も面白いなと。それから、ガンダムのコミカライズ、武者ガンダム、ナイトガンダム、ガンプラ改造の漫画みたいなのを読みあさって、学校で流行っていたミニ四駆やガンプラも作るようになって。

――好きなガンダムで3人ユニットを組むとしたら…!?

中田:そうですね……ガンダムエクシア、ゴッドガンダム、ガンダムエピオンで! みんな近接戦闘が得意なガンダムです。結局、剣が好きなんですよね。「るろうに剣心」も大好きでしたし。

中田祐矢

――プライベートについても伺います。最近の休日は何をしましたか?

中田:10年来の友だちと映画に行きました。映画を観て、服を買って、びっくりドンキーで4時間くらいしゃべって(笑)。最近観た映画は「グラスホッパー」「バクマン。」「進撃の巨人」。月に2回くらいは観てます。

――中田さんという人を形成している成分(=好きなもの)を3つ教えてください! まずは1つ目からどうぞ。

中田:1つ目は、プラモデル・パズル・落書きみたいに「手を動かすこと」。小学校の時にちょっとだけ勉強をがんばってた子なんです。その時に手が寂しくなったら、紙に自分の名前を書いたりして。最近だとサインの練習をしたりとか。似ていないキャラクターを書くのも好きです。画伯系?ではないです。わりとまともだと思うんですけど…。でも、周りからするとヘンみたいで、最初に自分で考えたサインも「ダサイ!」って言われてボツになりました。たしかにダサかったのかな…そのサインは誰にも見せずに墓の中まで持って行きます(笑)。

――2つ目はどうですか?

中田:2つ目は、「食べることが好き」。目の前に食べ物があれば、あるだけ食べちゃう。3食とか関係なく(笑)。“口さみしがり”なんですよね(笑)。最近美味しかったのは、先輩に連れて行ってもらった居酒屋で食べた半生のレバー串。レバーってあんまり得意じゃないのに、それはまったく臭みがなくて美味しかったですね。そこでは煮干しラーメンも美味しかったです。最近は牡蠣も好きで、牡蠣のアヒージョをよく食べます。

――九郎役のくだりで食べ物の話が多かったのは、そのせいでしょうか(笑)。ラストの3つ目をお願いします!

中田:3つ目は「意外と騒がしい」。なんて言うんですか、“いじられたがり”というか“うんざりされたがり”というか。よくダジャレを言うんですけど、完全にスベることが前提なので、笑わせのダダスベリです(笑)。冷たい目をされて「ほんっと、つまんないわ!」って言われるのが嬉しい(笑)。

中田祐矢

――え、ドMということですか?

中田:いえ! どちらかというとSだと思うんですけど(笑)。ダジャレを言っている自分が好きなんじゃないかと(笑)。初対面では「中田さんって真面目な人だよね」って言われるので、慣れてくると印象が変わるのかもしれません(笑)。

――真面目さとダダスベリがあわさって、絶妙な魅力になっていると思います(笑)。これから目指す声優像とは?

中田:気になっている声優さんは、宮野真守さん、櫻井孝宏さん、中村悠一さん、浪川大輔さん、内田昂輝さん…他にもたくさんいらっしゃいます。事務所の先輩もそうですけど、収録でご一緒する先輩方を見ていると、みなさんの背中がキラキラしていて…それを先輩に伝えたら、「お前、ウソつけ(笑)」って笑われたんですけど(笑)。自分もみなさんのように自信を持ってお芝居ができる人になりたいです。

――出てみたい作品や、演じてみたいキャラクターはありますか?

中田:やっぱりロボットアニメには興味がありますし、学園モノにも出てみたいです。挑戦したいのは、感情をどんどん露出するような役ですね。小さいころから、わりと聞き分けのいい子として育ってきたんですけど、そういう引き出しがきっとあるはずなので。現実とは遠いかもしれないけど、自分の中のどこかにある引き出しを開けてみたいです。

――読者へのメッセージをお願いします!

中田:まだまだ力不足ですが、お芝居でもイベントでも、みなさんに想いをちゃんと届けて、楽しかったと言われるようになりたいですし、この役を中田祐矢にお願いして良かった!と思ってもらえるように精進してまいりますので、興味を持っていただければ幸いです。応援よろしくお願いします!

【声優図鑑】中田祐矢さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

中田祐矢

アイドルマスター SideM 公式サイト

取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト