「運のいい人は自分中心主義」!? 自分の生き方をラク~に教えてくれる、読むお祓い本

暮らし

公開日:2016/3/31


『ダンナ様は霊媒師 視える人だけが知っているこの世をラク~に生きるコツ』(ケプリ夫人/KADOKAWA)

 「幽霊は本当にいるの?」「輪廻転生って何?」「あの世はどんなところ?」こういったスピリチュアルなことに興味がある人も多いのではないだろうか。「だけど怖いものは苦手」という方に、従来のスピリチュアル本とは少し変わったこちらをご紹介したい。

 『ダンナ様は霊媒師 視える人だけが知っているこの世をラク~に生きるコツ』(ケプリ夫人/KADOKAWA)はケプリさんという霊媒師を相手に、その奥様(ケプリ夫人)が、「対談形式」で、この世やあの世、守護霊のこと、オーラや運を掴む方法などのスピリチュアルなことを質問し、ケプリさんが回答をするという読み物だ。

 本書はオカルトちっくな要素が限りなく少ない。

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「結局、幽霊はいるの? いないの?」といったはっきりさせない内容で、読んでいる人を怖がらせるような仕様にもなっていない。「怖くない」かつ「分かりづらくない」内容になっているので、楽しく読むことができる。

 むしろ、そういったスピリチュアルなことを通し、「もっとラクに生きていいんだよ」と肩を叩き、元気をくれるような、そんな本である。

「読むお祓い本」として、単にスピリチュアルなことを語っているだけではなく、実践的なことも教えてくれる。

 例えば、「心霊写真が撮れてしまったら」。

 ケプリさんいわく、心霊写真は「守護霊や先祖霊からのメッセージでもある」そう。心霊写真の全てが恐ろしいものではなく、「いやな感じがしない」のなら、いいものだと思っても間違いないのでは? と語っている。

 身体の一部が消えている写真も、「この部分に注意しなさい」というメッセージかもしれないのだ。「どうしても気になる」「嫌な感じがする」場合は、プロに視てもらうのが一番だそうだ。

 更に、4月は新生活が始まり、引っ越しの季節。新しく住む場所に、もしも幽霊が出たらどうしよう……と、少なからず考えた人もいるのでは。はたまた、いわゆる「事故物件」だったら、と不安になる方も。

 そんな場合も、やはり自分の感覚で第一印象が「よい」または「悪くない」ようならほぼ大丈夫。それでも気になる方は、日本酒を使って調べる方法がある。

 日本酒のビンを用意し、少し味見をしたらフタを閉め、部屋の中央に1週間置いておく。もしその部屋に何か「悪いもの」がいるなら、お酒がすごくまずくなっているそうだ。

 お酒が飲める人なら、すぐに試せる方法だが、やってみて、本当にお酒がまずくなっていたら、それはそれで怖いかも……。

 この他にも、守護霊の話や、輪廻転生、前世のことなど、スピリチュアルなお話もある中、「この世に生きる目的は、自分の魂を幸せにすること」という言葉や、「自分の人生に一番影響力があるのは自分」「やりたいことをやって死ななきゃソン」など、考え方をラクにしてくれる言葉も詰まっている。

「カルマを返し、輪廻転生から抜けるため、人は現世でつらい修行をしなければならない。だから生きていることは苦しい」といったようなことを以前、オカルト本で読んだことがあったが、そういった考えとは全く違う意見に驚いた。

 また、よく耳にする「男運がない」「運を良くしたい」という言葉にも、ケプリさんは新しい考え方を提示してくれている。そもそも、運自体に「いい」「わるい」はなく、「運がない人」も存在しないとか。強いて言うなら、「運気の気流」があり、そのバイオリズムに抵抗せずに身を委ねられる人が「運のいい人」なのだ。

 また、他人の心配をし過ぎず、「何事も自分が先手」と、自分を中心に考えた方が運は良くなるそう。

 ケプリさんは語る。「この世はがんばらなきゃうまくいかない。苦労しなきゃ成功しないってことではないからね」と。

「相手を優先に考えなければ」「努力した人しか報われないんだから、つらくてもがんばらなくちゃ」と自分の思い込みに縛られている人には、処方箋のような一冊だと思う。

 最後に、「空の気」。

 これ、何て読むでしょうか? 読み方によって、今のあなたの心の「状態」が分かるのだ。正解は、ぜひ本書で!

文=雨野裾