子どもの“理系アタマ”の芽を開かせる方法

出産・子育て

公開日:2016/4/7


『しぜんとかがくのはっけん!366』(田中 千尋:監修/主婦の友社)

 “ものづくり大国”の復権が求められる中で、理数系人気がますます高まっている。幼児対象のサイエンス教室や、幼児から参加できる実験ワークショップなど、見渡せば幼いときから科学に触れられる機会は格段に増えた。

 家庭学習に熱心な家庭も増えている。学習は、「自分から学ぶ」主体性と「コツコツやる」積み重ねが高い効果を挙げる。特に理数系は積み重ねの学問なので、意欲を持って着実に理解を深めていく必要がある。幼児なら親が一緒に、小学生なら手引きをして、理数関係の本を読んだりドリルに取り組むなどの家庭の例が、教育雑誌などでよく見られる。

しぜんとかがくのはっけん!366』(田中 千尋:監修/主婦の友社)は、「理系に強い子どもになってほしい」と願う家庭にうってつけの一冊だ。本書は、37万部を突破したベストセラーの読み聞かせ本『頭のいい子を育てるおはなし366』(主婦の友社:編集/主婦の友社)の厚い姉妹版で、自然科学の全14ジャンル(動物/植物/虫/鳥/魚/水の生き物/恐竜/宇宙/地球・天気/体/もの・しくみ/食べ物/実験・あそび/科学の読み物)、計366トピックが幼児から読めるように噛み砕いて掲載されている。

 例えば、すじ雲やひつじ雲などさまざまな雲の表情が楽しい10月の29日と30日のページには雲の成り立ちや種類について掲載されており、ここを読んだ子どもは「あ、白い雲だ!」と言っていたところを「あ、高積雲だ!」と科学的な言い方ができるようになるかもしれない。本書では、これを「科学のとびらを開く」と表現。“理系アタマ”の育ちとしている。

 366トピックは各1ページでまとめられており、毎日1ページに目を通すことで、1年後には全トピックが読み終えられる。本書には読み終わったらシールを貼っていく「はっけん! カレンダー」が収録されており、子どもの達成感を満たす。

 漢字にはすべてふりがながふってあり、これまで本を読まなかった子どもがひとりでどんどん読み進めるという例も報告されている。夜、寝つくのに時間がかかる子どもは決まった入眠儀式があると気持ちが落ち着いて寝やすくなるといわれるが、本書を活用すると良さそうだ。親子のコミュニケーションも深められる。

 さて、理数系は積み重ねの学問と前述したが、本書は月をまたいでひとつの対象を追う連動性の工夫も凝らしている。例えば、誰もが子どものときに一度は育てたであろう「アサガオ」。本書では、4月21日「アサガオの種まき」、7月23日に「開花のようす」、そして翌日24日には「花でうつし絵」と、ひとつの対象をさまざまな科学的観点で掘り下げている。子どもの“科学アタマ”の芽が効率的に開いていきそうだ。

 理科の授業が始まるのは小学校3年生からだが、本書によると、それを待たず幼児や低学年のうちから身のまわりにあるものや身近に起きることを見て、さわって、試して、たくさんの「興味の芽」を育てておくことが、「理系に強い子ども」にするために必要だという。

「興味の芽」を育てる本書は、オールカラーでイラストや写真が贅沢に使われておりプレゼントでも喜ばれそう。すこし遅いかもしれないが、入学祝いにもピッタリだ。

文=ルートつつみ