【メディアで話題に】小6男子による最強文房具図鑑

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公開日:2016/4/8


『文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説』(山本健太郎/いろは出版)

 仕事や勉強のパートナーとして文房具をこよなく愛する文房具ファンは、意外と存在する。ファンは大人に限らない。子どもでも、文房具にかける愛が大人顔負けの場合がある。子どものほうが、毎日の学校生活でじつに半日以上も文房具と共に過ごす分、愛情深くて当たり前なのかもしれない。

 文房具が好きすぎて、1年もかけて168個もの文房具を徹底的に観察・分析し、100ページ近い手描きレポートにまとめた小学6年生がいる。ぶ厚い見た目に違わぬ『文房具図鑑』と名付けられたレポートは、夏休みの自由研究として学校へ提出された。

 実物大で精緻なイラストと、ときには辛口の鋭い解説は、大人も舌を巻くほど。評判が評判を呼び、朝の情報番組『ビビット!』『スッキリ!』『所さんの目がテン!』などで取り上げられると共に、SNSでも話題を呼び、このたび一冊の本『文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説』(山本健太郎/いろは出版)となって世に出た。

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 小学6年生の文具愛が炸裂した“最強解説”の一部を抜粋して、紹介したい。ちょっとした誤字などは温かい気持ちでスルーしていただければ幸いだ。

ボールペン編

スーパーグリップ(パイロット)
「かき味はクレヨンのようになめらかできもちがいい。…しかし、インクにむらがでる。」

ニューハード(ゼブラ)
「キャップにはってあるシールがレトロ。かき味は重いが、キャンパスノートとあわせて書くと最高カモ。」

ジーフリー(セーラー万年筆)
「ノック部分を回すことで中にあるバネの強さを調せつできる。つまり芯にかかるふたんをバネが内がわにしずみこんで芯がぶっこわれるのをふせぐ。でも、たいして変わらない気が…」

オレンジ(ビック)
「人によっては書き味が重いという人がいるけど、私にとっては1番かきやすい! 80円ながら…やはりすごい! 1.0がオススメ」

ユニボールシグノ 超極細 0.28(三菱鉛筆)
「名前のとうり、本当に超極細だ。…インクがでなくなる事があるので注意。」

リポーター(トンボ鉛筆)
「4色ボールペン。ノックする部分が色ごとにちがって、なれればみないで色がわかる。」
※ノックする部分の形の違いを、イラストで正確に描写している

NO MORE 映画泥棒ボールペン(サンスター文具)
「映画館でよく見かけるアイツがついにボールペンになった!! けっこうリアルに作られてる…うでを動かせるけいさつバージョンもあり、シャーペンや、筆ばこなど他にも、種類がある。」

 実際に使ってのコメントからは、文具へのこよない愛が感じられる。著者である山本くんの解説の一つひとつに対応して掲載されている各メーカーからのコメントからも、その観察眼と文具愛への敬意や嬉しさがにじみ出ており、文房具ファンの心を温かく包む。

文房具図鑑』というからには、当然、ボールペンだけを取り上げているわけではない。シャープペンシル、ペン、えんぴつ、消しゴム、修正テープ、カッターナイフ、ホッチキス、のり、メモ帳、ノート類、えんぴつ削り、ふせん他、幅広く掲載。特に、山本くんいわく「ニューハードとあわせて書くと最高カモ」というキャンパスノートは、歴代の表紙をイラストで再現しつつ、2011年秋に新しいデザインになった5代目について「書きやすくにじみにくい」「背クロスはラミネート加工をした紙に表面処理を施し、紙色を淡色に変更」など詳細に解説しており、誰もが思わず同ノートを使ってみたくなるほど。

 本書からは、「好きなことをやりきれば、誰かの心を動かすことができるよ」という前向きなメッセージが感じられる。文房具マニアなら一度は目を通してもらいたい本書。著者希望価格である3兆円から、なんと約99.99999995%オフという驚きのプライスダウンとなる1500円(税別)で発売中だ。

文=ルートつつみ