文芸・カルチャー

大人気ふくろうカフェのアイドルたちが、ほっと心を癒してくれるフォトブック

 ふくろうといえば、森の賢者ともいわれる叡智の象徴。森の奥でほう、ほう、と鳴く声は聴こえるけれど姿は見えない神秘的なイメージですが、近頃はふくろうカフェなるものが流行っているそうです。少女マンガの主人公みたいに大きな目をまんまるに輝かせて、首を羽の中にうめたり、180度いってるんじゃないかってくらいまわしたり、お茶目な一面を見せてくれたかと思ったら、大きな翼を広げて悠然と飛び立ったり、何百年も生きた村の長老みたいに威風堂々と佇んでいたり。水晶玉みたいな目をじっと見つめているうちに、少しずつ心が穏やかになっていく気がするのは、彼らの放つそんな不思議な威厳のせいかもしれません。

 『疲れたときはホ~ッとひと息 ふくろうの本』(双葉社)は、ふくろうたちの百面相とともに賢人たちの名言を学ぶフォトブック。言葉とふくろうたちはまったく関係ないはずなのに、味わいぶかい表情を見ていると、まるで彼らが賢人たちの口を借りて私たちに明言を伝えてくれているような錯覚に陥ります。ここではそんな、ふくろうと名言が特にベストマッチしているページをご紹介しましょう。

1.No.23「嫉妬される方がいいな。黙ってただじいと眺めていられるのは辛い」大倉燁子

 右の子の、ふいっとそらした視線にちょっとした切なさを感じるのは私だけでしょうか。

2.No.29「愛を全うするには忍耐が必要なのだ。」萩原朔太郎

 見てください、この慈愛に満ちた白フクロウの表情を。まるですべての告解を赦してくれる牧師さんのようです。下の茶色い子は何かにじっと耐えるような渋さ。愛って、その二つが大事なのかも?

3.No.32「悲しみは時の翼に乗って飛び去る。代わりに時はまた楽しいことを連れてくる。」ラ・フォンテーヌ

 私たちをその背に乗せて飛び立ってくれそうなくらい、優雅で頼もしい姿です。

4.No.39「我思う、ゆえに我あり」ルネ・デカルト

 デカルトよりも、この言葉が似合っていて、妙な説得力があります。この子のまなざしを見ていると、なんだか力が湧いてくるような。

5.No.53「今日の敵は明日の友」日本のことわざ

 おどけた表情の手前の子に対して、奥の子はずいぶん生真面目そう。この2羽は喧嘩したり仲直りしたりしつつ、案外いい相棒なんじゃないかしら、なんて想像しちゃいます。

 写真だけでも想像を掻き立てられるものばかりですが、その隣に名言が並ぶとより深い真理が見えてくるような気がするから不思議なものです。1ページ1ページをたっぷりじっくり堪能しつつ、それでも物足りなくなったら実際に撮影されたカフェに行ってみるのもいいかもしれません。

文=立花もも

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