ノイタミナ新アニメ――あさのあつこ原作『NO.6』、気になるその内容とは?
公開日:2011/9/5
ダ・ヴィンチ8月号では、アニメ版の原作であさのあつこの近未来SFシリーズ「NO.6」の最終巻『NO.6』#9(講談社)を紹介している。
物語の舞台となるのは“NO.6”。度重なる核戦争や環境汚染によって荒廃しきった地球上に、人類が科学の力を結集して作りあげた理想都市だ。
主人公の紫苑(しおん)は、エリートとして何不自由のない生活を送っている16歳の少年。ある日、紫苑の周囲で不可解な連続死が発生し、紫苑はその容疑者として、治安局に連行されてしまう。紫苑は4年前、ネズミと名乗る大ケガを負った逃亡犯を一晩かくまって以来、治安局の厳しい監視システムにマークされていたのだ。
ネズミの助力によって治安局の手を逃れた紫苑は、“西ブロック”と呼ばれる棄てられた市外エリアに移り住み、仲間たちと世界の真実に挑んでいく――。
皮肉屋かつ冷静沈着で役者という顔も持つネズミ、紫苑に一途な思いを寄せる幼なじみの少女・沙布(さふ)、ホテルの廃墟でたくさんの犬と暮らすイヌカシなど、『NO.6』の世界には魅力的なキャラクターが多数登場。最終巻『#9』で、紫苑たちはNO.6が繁栄のためにおこなってきた恐るべき罪悪を知る。そしてNO.6の秘密のすべてが明かされる。
シリーズ完結&アニメ化によせて著者のあさのあつこさんは「やっと最後まできたな、という感じはするのですが、これがゴールなのかスタートなのか、自分でも掴み切れないのが偽らざる心境です。今回、アニメ化ということでアニメから入ってくれた方には、原作とは異質の『NO.6』を存分に楽しんでいただきたいし、逆に映像では表現できない文章の『NO.6』もぜひ読んでいただけたら嬉しいです」とメッセージを寄せた。
(ダ・ヴィンチ8月号 davinci pick upより)