ONE PIECE読者が選ぶ「一番印象的だった島」ベスト5

マンガ

更新日:2016/5/16

 第81巻まで刊行された単行本の発行部数は3億冊をゆうに超え、国内外を問わず、怪物(モンスター)級の人気を誇る『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)。ドフラミンゴに辛勝し、麦わら大船団を結成。意気揚々とゾウへ上陸したが、今度はサンジの身にとんでもない災難が降りかかり…。ますます今後の展開が気になるところだ。

 さて、突然だが、ワンピースファンに「ワンピースといえば何?」と尋ねたら、何と返ってくるだろうか?「悪魔の実」「ストーリーの伏線」「魅力的なキャラ」など、様々な答えが返ってきそうだが、「島」と答える方もいるかもしれない。大将同士のぶつかり合いで気候が変わってしまった「パンクハザード」。光と影のあった「ドレスローザ」。巨人たちが100年間もぶつかり合っている「リトルガーデン」。このように、ワンピースには1つ1つの島にも魅力が潜んでいて、その地で様々なストーリーが生まれた。そこで今回は、全国の15歳から45歳の男女を対象にワンピースで一番印象に残っている島のアンケートを行った。その結果をまとめたものを紹介したいと思う。さっそく第1位から順番に見ていこう!

【調査対象:全国の15歳~45歳の男女383名 2016年4月実施】

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 第1位 18巻 『アラバスタ王国』

ワンピースの中でも絶大な支持を集めているストーリーといえばアラバスタ編だろう。映画化もされており、もはやアラバスタの説明など不要のはずだ。「どの読者もアラバスタを聞いて分からない人はいない」という意見があるように、ファンなら誰もが魅了された傑作ストーリーに違いない。「黙って手を挙げているシーンが良かった」との声もあり、ビビとの感動の別れに熱い友情と絆を感じて、涙を流した人も多いだろう。ちなみに、私としては別の要素でもこの島に魅力を感じている。アラバスタに棲む生き物たちだ。アラバスタ最速集団「超カルガモ部隊」、義理深い「クンフージュゴン」、アラバスタでは神聖な生き物「海ねこ」など、生き物を描くのが大好きな尾田先生の世界観がたっぷりとつまっているのだ。

 第2位 5巻 『海上レストラン バラティエ』

第2位には「島」ではなく「船」がランクイン。サンジが副料理長として働いていた「海上レストラン バラティエ」だ。「『くそお世話になりました』というセリフは印象深い」という声も挙がっており、男くさい友情が最後に描かれている。「戦うコックさん」というフレーズも印象的で、パティの「ヘボイモ恐れ入ります」というセリフには腹を抱えて笑った記憶がある。個人的に「おとといきやがれ!」というセリフをいつか使ってみたいと思っているが、これを使った日には、私の人生はまさにヘボイモになってしまうだろう。話がそれてしまった。この船ではサンジが仲間に加わった他に、もう1つ重要な話の展開がなされている。「七武海」が初登場したことだ。「鷹の目戦が面白かった」という声があるように、初めてルフィやゾロでも倒せない圧倒的な強者が登場している。

 同率第3位 26巻 『空島』

第3位は空からランクイン。「個人的に好きな回だから!」という声が寄せられており、私も全くもって同意見だ。緻密に練られたストーリーで読者を「あっ」といわせ、ワクワクして読んでいたのを覚えている。エネルを倒して黄金の金を鳴らしたルフィが、雲の影となって映っているラストは、「ほー! そうなるのか!」とぞくぞくした。また、「エネルがいい」という意見もあり、極悪非道で最強だからこそ、印象に残っている人も多いのかもしれない。私などは、ルフィに雷が効かないと知ったエネルの、1ページぶち抜きで驚愕した顔を見て、「実はこいつ、お茶目ではないのか?」と思ってしまったほどだ。丸焦げになることさえ我慢できれば、エネルと仲良くやれそうな気がしてならない。また、この島の最大の魅力がアンケートで寄せられている。「空の上に国があるなんてファンタスティック」という意見だ。同じようなことを思った方も多いだろう。しかし、24巻の空からガレオン船が降ってきたときの吹き出しで『人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実である-物理学者ウイリー=ガロン』とあるように、数百年後には、島や国が空に浮いていることもファンタスティックではなくなるかもしれない。

 同率第3位 1巻 『ゴア王国 フーシャ村』

空島と並んで票を獲得したのが、ルフィの生まれ育った街「フーシャ村」だ。「ルフィが海賊王になろうとしているきっかけを作ったシャンクスの出会いの場だから」「シャンクスとルフィの出会いがなければ今のルフィはいないから」という意見が挙がったように、ここがワンピースの始まりの場所なのだ。私としては、このフーシャ村に1つ疑問がある。それは、果たしてここはルフィの生まれた街なのかどうかだ。というのも、ルフィの父親や祖父はすでに登場しているが、未だに母親や祖母は登場していないのだ。これはおかしい。ルフィの出生が謎だ。この謎のせいで、私にはたまに眠れぬ夜があることを尾田先生は知らないのである。

 第5位 56巻 『マリンフォード』

頂上戦争が勃発したマリンフォードが5位にランクイン。「エースを救出するために様々な海賊たちと協力して、白熱した戦い、悲しみ、感動が見られたから!」というように、世界最強たちのぶつかり合いが強烈に印象に残っている方も多いだろう。また、「エースが…白ひげが…」との意見もあり、この両名が死んでしまう島でもある。1つの時代が終わり、新時代の幕が開けた場所でもあるのだ。

6位以下は順に
・オレンジの町
・魚人島
・ココヤシ村
・エニエス・ロビー
・インペルダウン
 となっている。

「ONE PIECE読者が選ぶ『一番印象的だった島』Best5」いかがだったであろうか? 私としては、森の番人「ガイモン」さんのいる無人島にトップ10入りしてほしかったが、残念ながら少数意見だったようだ。

 今年の7月には映画「ONE PIECE FILM GOLD」の公開もひかえている。ワンピースファンとして胸を張って映画館に足を運ぶためにも、これからもワンピースの応援と研究を続けていく次第だ。

文=いのうえゆきひろ

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