直木賞作家・森絵都『ラン』のスピンオフ!突然のプロポーズ? 突然水面に映し出された人影は誰? 予想できない展開が待ち受ける「スワン」

文芸・カルチャー

2016/6/6

直木賞受賞作家・森絵都による、涙必至の青春ストーリー『ラン』(講談社)。今回、そのスピンオフ作品「スワン(全5話)」が無料公開される。

第1話は雑誌『ダ・ヴィンチ』7月号と、「ダ・ヴィンチニュース」の特設ページで公開され、2話以降はJTが運営するWEBサイト「ちょっと一服ひろば」での公開となる。

本編となる『ラン』は、13歳の時に家族を、20歳の時に同居の叔母を亡くした環が主人公。唯一の話し相手だった自転車屋の紺野さんに、夭逝した息子の自転車を託された環は、その自転車に導かれ、死後の世界に迷い込んでしまう。そこで家族や叔母とも再会。やがて事情により自転車を手放すことになった環は、家族に会いたい一心で、この世界に自らの足でこれるようにしたいと走り始めるが……。

そして、今回のスピンオフ「スワン」は、『ラン』の主人公・環が所属するイージーランナーズのリーダーの姪っ子、小枝とそのメンバーであるハタくんをメインに描く。

鏡は、昔から「不思議な魔力を秘めている」といわれている。もしも自分の心が鏡のように透き通った湖に映し出されたら…。

そんなことを思わせる、本作は、小枝が、就職祝いにお金持ちの友人・ハタくんから「就職祝い」と題して予想外のプレゼントをもらうところから始まる。2人が向かった先は、彼の祖父が持つ人里離れた別荘。

そこで小枝が目にしたもの――。それは、大きな湖とそのほとりにひっそり佇む一羽の巨大な白鳥「スワンボート」だった。

濃緑の樹木が垂れ込める深い湖は、ただでさえ心細くなる。そんな小枝の気持ちをよそに、ハタくんは一人小枝だけをスワンボートに乗せ、小枝にプロポーズをする。

しかし、小枝の心はなぜか躍らない。重たい鉛のような憂鬱さを感じた瞬間、深く淀んだ湖の水面が一転、透明さを増して映画のスクリーンのように人影を映し出しはじめる。この人影は、一体だれ? 小枝自身なのだろうか?

⇒「スワン(第1話)」(ダ・ヴィンチニュース)
⇒JT「ちょっと一服ひろば」