「初給料が出た日のエピソード」に胸が熱くなる!イカとクマの同居生活マンガにほっこり

マンガ

公開日:2016/6/5


『イカちゃんクマちゃん』(三木よう子/KADOKAWA)

 作品投稿サイト「note」で公開されるやいなや、瞬く間に450万PVを突破した人気マンガ、「イカちゃんクマちゃん」。満を持して書籍化され、現在ファンが急増中なんだとか!

 物語は、クマちゃんが、家の冷蔵庫で凍えそうになっていたイカちゃんを発見するところから始まります。なぜイカちゃんが冷蔵庫にいたのかは謎ですが、とにかくこうして2人は出会い、同居をスタートさせます。

 人間界に暮らす2人は、それぞれ仕事を持っており、イカちゃんは水産系の会社でコンサルタントとして活躍。一方、クマちゃんはほうとう屋をオープンし、こちらも大成功!

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 一緒にご飯を食べて、映画を見て、休みの日にはお出かけして…と、こんな風にイカちゃんとクマちゃんの日常生活が描かれているのですが、それが愉快でシュールでとにかく可愛いんです。

 気ままなイカちゃんと、しっかり者のクマちゃん。性格は正反対の2人だけど、お互いにちゃんと気をつかいあっているのが、少ないセリフから伝わってきます。ストーリーはまったりと進んでいくのに、たまに泣かせてくるのが憎い…。筆者が特にジーンと来たのが、イカちゃんの初給料が出た日のエピソード。クマちゃんに“あるモノ”を買ってあげるのですが、そこがすごく感動します。

 描き下ろしマンガでは、ヒトデちゃんという仲間が加わり、さらににぎやかに。ところが、ヒトデちゃんのことを何かと気にかけるクマちゃんに、イカちゃんはヤキモチを妬き、ヒトデちゃんに辛く当たってしまうのです。そこでクマちゃんが取った行動とは!? このエピソードも、思わず目頭が熱くなります。まさか、イカとクマのケンカでこんな温かい気持ちになれるとは思いませんでした…。

 著者の三木よう子さんは、本業がOLだそうで、本書『イカちゃんクマちゃん』(KADOKAWA)が初の著書。全143ページですが、20分もあれば読み終わります。そして、また何度も読み返したくなります。ほっこりした気持ちになりたいときにオススメの一冊です。

文=中村未来