「国語のテスト勉強ってイマイチやり方がわからない」を克服! 国語で100点を取る可視化ルール

出産・子育て

公開日:2016/6/17


『国語が得意科目になる「印つけ」読解法』(藤岡豪志/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「国語のテスト勉強の仕方がわからない」と悩む子どもの声をしばしば聞く。勉強の仕方はわからないけれど、それでも授業を聞いているだけでそこそこの点数は取れるので、とくにテスト対策はしない。保護者は「国語のテスト勉強の仕方を教えて」とわが子に聞かれても、自分も方法がわからないので、「普段からたくさん本を読んで力を付けなさい」「テストのときは問いを丁寧に、何度も読みなさい」としか言えない。

 しかし、「国語は方法次第で100点満点が取れる」と断言するのが『国語が得意科目になる「印つけ」読解法』(藤岡豪志/ディスカヴァー・トゥエンティワン)だ。本書によると、国語はさまざまな教科のベースとなる科目。国語ができる子どもは物事の理解が早いので、全般的な学力改善をしたいなら、まず国語から対策することを勧めている。

 国語で100点を取る方法は、至ってシンプルでわかりやすい。テストの問いが「物語」の場合は、「登場人物」の人物名を◯で囲む。物語の内容がつかめない子どもは、「だれ」という主語に着目できていない場合が少なくないが、こうすることで「だれ」が「どうした」のかという視点で読み進めやすくなる。次に、「できごと」「気持ち」に―線を引く。作者は、明確な意図を持って「できごと」を起こし、人物の気持ちを浮き立たせたり変化させたりするからだ。最後は、「場面の変わり目」に「V印」を入れる。こうすれば、全体の構成が目に見えやすくなる。

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 問いが「論説文」の場合は、「話題」を◯で囲み、「~と思う」「~ではないか」「~しなければならない」といった文末や、「しかし」の直後に多い「重要文」に―線を引く。最後は、「たとえば~」「最近~」といった筆者の体験やたとえ話などの「具体例」を、「カギカッコの矢印」で囲む。

 このように、文章を“視覚化”する。普段の家庭学習でも取り入れられそうだ。しかし、その際に大切なことは「子どもが自力で印をすること」。親心としては、正しい箇所に印をするように口出ししたくなる。しかし、子ども自身が大事だと思ったところに印をさせることで、子どもはよりその文章に興味を持ち、主体的に読み込むようになる。本書によると、国語が苦手な子どもは、国語を「つまらない」と思っていることが少なくない。印で視覚化することで、文章が読みやすくなり、内容を理解でき、「国語って、おもしろいかも」と心変わりし、さらに読めるようになってくる…といった好循環が期待できそうだ。

 若者の読解力が低下しているといわれる。社会生活でも、さまざまな場面で読解力が求められる。国語が苦手だという子ども、「国語の点数をもっと上げたい」と願う子どもには、ぜひ取り組んでみてもらいたい。

文=ルートつつみ