太りやすい人・太りにくい人、その違いは腸内細菌「やせ菌」にあった!

健康・美容

公開日:2016/6/25

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 いま、腸内環境を整える「腸内フローラ」の健康法が大きな注目を集めている。中でも話題を集めているのが、肥満をコントロールする腸内細菌「やせ菌」の存在だ。そんな「やせ菌」の効果や増やし方、「やせ菌」を増やすためのレシピをたっぷりと紹介した『新発見! 「やせ菌」スープダイエット』が2016年6月25日(土)に発売される。

<腸内フローラとは?>
大腸をはじめとした消化器官には3万種類・1千兆個の腸内細菌が生息しているといわれ、種類ごとにグループをつくり、体の中で生態系を形成している。その様子が、まるでお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれている。腸内細菌は、ヒトが食べたものをエサにしながら住み着くため、食事の内容によって腸内フローラは顔や指紋のようにひとりひとり違う。

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 やせている人、やせ型の大食い女性の腸内フローラを調べると、「バクテロイデス」といった腸内細菌などが明らかに多いという研究結果が出た。こうした、やせている人や食べても太らない人に多く見られる腸内細菌のことを「やせ菌」と呼ぶ。

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 「やせ菌」がエサを食べて作る「短鎖脂肪酸」が、食欲抑制、脂肪蓄積の予防、全身の代謝を上げてエネルギー消費アップをサポートする「天然のやせ薬」であることが分かったのだ。「やせ菌」がおなかにいれば、どんどん「短鎖脂肪酸」を作ってくれるので、体は勝手にやせていき、食べても太らない体を手に入れられる。さらに「短鎖脂肪酸」には、糖尿病予防、がん予防、免疫力の調整、アレルギー症状の緩和といった、ダイエット以外にも驚くべき効果がある。

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 腸内細菌の構成は5歳頃までに決まるので、そっくり入れ替えることはできないが、「やせ菌」の数を増やすことで組成が変わり、体質を改善することが可能。そのためにはエサとなる食物繊維、特に好みのエサである水溶性植物繊維を与えることが大切だ。さらに健康に良い影響を与える微生物(納豆や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品)を取り入れると、「やせ菌」は刺激を受けて活性化する。

 また、野菜がたっぷり食べられ、エサとなりやすい水溶性の食物繊維を無駄なくとれる野菜スープは「やせ菌」を育てるのにおすすめ。同書では、スープに加えて、日々の食事で水溶性食物繊維がたっぷりとれるおかずやデザートなど合計100点を紹介している。

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    トマトジンジャースムージー

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    鶏手羽中とオクラ、大麦のカレースープ

 東京農工大学大学院 農学研究院 テニュアトラック特任准教授である木村郁夫氏によって初めて解明された太らないメカニズム「やせ菌」。腸内環境を整えるためにも、ぜひ読んで参考にしてみよう。

■『新発見! 「やせ菌」スープダイエット
監修:木村郁夫
価格:880円(+税)
発売日:2016年6月25日(土)
出版社:主婦の友社

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木村郁夫(きむら・いくお)
京都大学大学院 薬学研究科 生命薬科学専攻 博士課程修了。現在は、東京農工大学大学院 農学研究院 応用生命化学専攻 代謝機能制御学研究室 テニュアトラック特任准教授。平成28年度、文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞。腸内フローラ研究「食と腸内環境を起因とする肥満―生活習慣病発症分子機構研究」の研究においてのトップリーダーとして期待される若手研究者のひとり。

※掲載内容は変更になることがあります。