美人は、生涯2700万円も得をする!? 「美貌格差」時代に「自分」を無視せず生きる『美人の条件』とは?

文芸・カルチャー

2016/6/27


『「美人」の条件』(石井ゆかり/幻冬舎)

「美人は、生涯2700万円も得をする」と述べたのは、労働経済学者のダニエル・S・ハマーメッシュ氏。 美人が得をすることは、わかってはいたけれど「美貌格差」は、これほどまでとは!では「美人の条件」とは何?誰が何をもって決めるのだろうか?

石井ゆかりさんの最新著書『「美人」の条件』(幻冬舎)は、雑誌『FRaU(フラウ)』やWEBサイト「THREE TREE JOURNAL」、美容院の業界誌に掲載された「美」に関するコラムをまとめたものだ。

累計120万分部突破の大ベストセラー「12星座シリーズ」(WAVE出版)の著者である石井氏。占星術家とは、天体の位置や動きと、社会や人間の在り方を、経験値をもって結び付けた科学的な占いをする人のことだ。占いのメッセージを、石井氏は「星読み」と称して伝えている。洞察力と審美眼に定評を持ち、占星術家ならではの、緻密で理詰めで、かつ閃きを加味した語りに救われたというファンが多い。

美に客観性はあるか?

「『美』は生まれ持った姿・形や、美しくなる努力だけでできているのだろうか?」という疑問を持ったという著者。では、それ以外では「美」は何でできているというのだろうか? 石井氏のことばをまとめると、

「自分が感じた『美』を必ずしも相手がわかってくれるとは限らない。『美』は孤独であるはずだ。情を動かされた相手の顔は美しく見える。つまり『美』に客観性はない」

自分を無視せず生きるということ

これまで、美に客観性を求めるのは当然のことだと思ってきたが、石井氏は「美」に客観性はないという。雑誌にも、モテメイク、モテファッション、モテしぐさの特集が必ずあるように、私たちは「美」を認めてくれる人の目を期待しているのだ。しかし、他人の評価を求めて、無理して自分以外のものになろうと頑張っていると不具合が生じると石井氏はいう。石井氏の気づきをまとめると、

「私たちが『自分以外のものになろう』と志すと、『自分』は無視されてしまう。無視された「自分」は、密かに、依存症、人間関係の不具合、孤独や浪費として現れる」

ナチュラルにあることを自分に認めて、楽になり生きやすくなる道を選べるのは、真に心の強い人なのではないかと思う。「美貌格差」が明らかなこの時代に「美人」になって少しでも得をしたいと思うのがあたりまえではないか。普通の女子は、「無視された自分」の抵抗を受けながらも、「美人」になるべく前へと進むのだ。

石井氏は「美しくなる方法を自分以外の誰かに求めているうちは、なかなか『美』には近づけないのかも知れない」という。この思いに至るまでの、経緯や葛藤についてのエピソードを知ることで、石井氏の「占星術の読み解き」に、多くの女性が惹きつけられる理由がわかるかもしれない。

文=泉ゆりこ