「スタミナ飯」で夏バテ防止! 体の中から元気になれるレシピ【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/7/13

『スタミナ飯 体の中から元気になれる118品』(食のスタジオ/成美堂出版)

 暑くなると、コンビニやファストフード店、レストラン等の冷たいデザートが魅力的に見えてくる。食事もついつい軽いあっさりしたものを選んでしまいがちだ。しかし、それは実は逆効果。余計に夏バテしてしまい、食欲も体調も回復できない。この季節こそ、スタミナのつく栄養が豊富なものを食べる必要がある。

 そこでオススメしたいのが、『スタミナ飯 体の中から元気になれる118品』(食のスタジオ/成美堂出版)。本書は、体力回復に効果的なレシピばかりを集めたレシピ本。「辛」「肉」「酸」「咖哩」の4つに分類されていて、自分が食べたいものが見つけやすいのも特徴だ。筆者も夏が大の苦手。まだまだ始まったばかりの夏を乗り切るべく、早速いくつか作ってみた。

1、「ガパオ」(P.12~P.13)


 1つめは、唐辛子を効かせたタイ料理の「ガパオ」。粗みじん切りにした鶏もも肉を唐辛子、にんにくで炒め、赤ピーマン、オイスターソース、ナンプラー、シーズニングソース、砂糖を加えてさらに炒める。最後にバジルソースを加えてさっと混ぜたら完成。あとはごはん一緒に盛り付け、揚げ焼きにした卵をのせるだけ。今回、シーズニングソースが入手できなかったので、醤油とみりんで代用した。

advertisement

 少し甘めで旨みたっぷりの中に唐辛子の刺激を感じ、食欲がない時でも箸が進みそうな味。バジルの香りがふわっとくるのも嬉しい。ナンプラーがない場合は、醤油と少量のアンチョビ等でも代用できる。

2、「辣子鶏」(P.20~P.21)


 続いて、「辛」からもう1つ。「辣子鶏」は、溶き卵、酒、醤油、塩、コショウを絡め、片栗粉をもみ込んで揚げた鶏肉と、にんにく、花椒、長ねぎ、そしてたくさんの唐辛子を炒めて塩、ラー油で味付けした、しびれる辛さが特徴的な四川料理。

 花椒の刺激と唐辛子、ラー油の辛さ、そして鶏肉とねぎの旨みが合わさって、辛いもの好きにはたまらない一品。ごはんのおかずにはもちろん、おつまみとしても活躍しそう。

3、「名古屋風手羽先」(P.71)


 3つめは、「肉」のレシピから「名古屋風手羽先」。骨にそって切り込みを入れた鶏手羽先に塩コショウ、片栗粉をまぶし、170度の油でカラッと揚げる。あとは醤油、みりん、水、砂糖、おろしにんにくを煮詰めたたれをかけ、粗びき黒コショウをたっぷりとふればできあがり。

 甘辛い味に黒コショウがしっかりと効いていて、あの名古屋名物を彷彿とさせる味。思わずビールが欲しくなる。スパイシーな味に、なくなっていた食欲も戻ってくること間違いなしだ。

4、「酸辣湯」(P.84~P.85)


 最後は「酸」のレシピから、「酸辣湯」。戻した干ししいたけ、片栗粉と塩コショウとサラダ油をもみ込んだ豚肉、豆腐、たけのこ、春雨をしいたけの戻し汁で煮て、酢、醤油、コショウで味付けする。あとは水溶き片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を加えてラー油をかければ完成。

 豚肉とたけのこ、しいたけの旨みが溶け込んだスープにお酢の酸味がアクセントになっていて、濃厚なのにすっきりしている。ちなみに、酢は体内でクエン酸に変化するため、体内に蓄積された疲労物質を取り除いてくれる。夏バテしないよう、積極的に摂っていきたい調味料だ。

 この『スタミナ飯 体の中から元気になれる118品』には、他にも「手羽元の唐辛子煮込み」や「スペアリブのグリル」「咖哩」のレシピなど、体力がほしいこの季節に食べたいスタミナ飯が多数掲載されている。冷たいデザートもいいが、本書のメニューのような体力増強に繋がるものを食べることも大切。スタミナ飯こそ、夏を元気に乗り切る攻略法なのだ。

文=月乃雫