「多くは言わん。ただただ感無量」ライトノベルの金字塔『ゼロの使い魔』遂に最終22巻発売決定!

マンガ

公開日:2016/7/28

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 2013年に逝去したヤマグチノボルの大人気ライトノベル『ゼロの使い魔』シリーズの最終22巻が、2017年2月24日(金)に発売されることが決定した。多くのファンが熱望した同作の完結に「ルイズ! ルイズ! ルイズ! ぅぅうわぁぁぁん!! ああああ!!!」「プロットを残したヤマグチ先生の最期まで現役というプロ根性に感服(´;ω;`)」「多くは言わん。ただただ感無量」といった多くの感激の声が上がった。

 『ゼロの使い魔』は2004年6月25日からMF文庫Jより第1巻が発売されたライトノベル界を代表する人気作品。平凡な高校生・平賀才人があるとき突然、魔法使いのような恰好をした女の子・ルイズに出会い、“使い魔”として東京から異世界「ハルケギニア」へと召喚されてしまう。才人が驚いていると、ルイズは才人のファーストキスを奪い、「契約」だと告げる。怒る間もなく、手に不思議な文字が浮かび上がり使い魔とされてしまった才人は、仕方なくルイズとともにハルケギニアで暮らしながら、元の世界へ戻る手段を探すことにするが――。

 コメディタッチでありながらも、才人の成長物語でもある同作に「悔し涙を流しながら歯が立たない相手に真正面からぶつかっていく才人の姿が泣ける」「設定はいたってライトな異世界譚。だけど中身は超ぎっしり詰まってる! 読み応えが半端ない」「サクサク読み進められるテンポの良さとルイズのキュートさがたまらん!」「コメディ部分での主人公の情けなさと、痛めつけられながらも立ち上がる逞しさのギャップにやられた!」と熱中するファンが続出し、累計450万部以上を売り上げる大ヒット作に。また、2006年からはテレビアニメがスタート。第4期まで作成され、原作を知らないファンも取り込み大好評を博した。

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 そして2011年2月25日に発売された20巻のあとがきで、ヤマグチは残り2巻で完結することを予告。しかし、ファンが物語の終焉に向けて期待を膨らませる中、2011年7月にヤマグチは末期がんであることを告白し、完結を目前に絶筆となった。2年間に及ぶ闘病生活は報われることなく、2013年4月4日に逝去。41歳という若さで唯一無二の才能が失われたことに多くのファンが嘆き、涙を流した…。

 未完で終わると諦めていたファンのもとに、まさかの朗報が舞い込んだのは2015年6月のこと。『ゼロの使い魔』公式サイトにおいて「『ゼロの使い魔』ファンの皆様へ」とのタイトルで続刊の発表が行われたのだが、公開された文面には「ヤマグチ先生は病に冒されていることが分った後も、ゼロの続きを出したい、と闘病に全力を尽くしていました。しかし、激しく体力を消耗する治療を繰り返す過酷な生活の中、いつしか、プロットを託すので誰かに完結させてもらいたいと話すようになりました」と、ヤマグチの闘病中の決断が明かされた。

 そして「私たちも、一日も早くヤマグチ先生の遺志を実現したいと思う一方で、大きな喪失を乗り越えるために、また、大きな作品をお預かりする体制づくりに、相当の時間が必要でした。いま、ようやくファンのみなさんに、『ゼロの使い魔』の続巻の準備が始まったことをご報告できるようになりました」「さまざまご意見はあると思いますが、どうか温かく見守っていただければ、こんなに有り難いことはありません。勝手ながら、心よりお願い申し上げます」と締めくくった。

 この発表には「嘘ぉーーー! もう読めないと思った(号泣)」「ありがとうございます!!×100000」「なんて素敵な計らい…プロットを残してくれた先生、編集部の方たち、本当にありがとう、大切に読みます」「嬉しすぎてこれでもかと滂沱の涙が溢れています(TT)」と感動と感謝の声が溢れた。

 そして発売されたファン待望の21巻は、ヤマグチが書いたプロットを元に、名前を明かされていない後任の書き手が書いているのだが「文体もまんまノボル先生のまんま、素晴らしい出来だった」「素晴らしい後任者を見つけたもんだ!! 正直どうなるか不安だったけど最高!」「これは22巻も期待できるわ!」とクオリティに絶賛の声が上がった。

 第22巻の発売が発表されたのは2016年7月中旬、公式サイトに「最終22巻2017年2月24日発売決定!」の文字が躍った。遂に最期を迎える同作に「最後まで読めるなんてまるで夢だよ。超絶嬉しい! けどちょっぴり、いやかなり寂しくもある」「ヤマグチ先生の魂が報われる…ヤマグチファンとしてそのことに大感謝!」「ラノベブームの火付け役となった使い魔が完結とか…感慨深すぎる」「あぁぁぁあ! 今まで本当にありがとうございました!!!!」とファンの熱い思いがあちこちで叫ばれている。

 作者の逝去という、とてつもなく大きな壁にぶちあたりながらもヤマグチの遺志を継ぎ、完結までこぎつけた『ゼロの使い魔』。それはまるで、歯が立たない相手に立ち向かっていく主人公・才人そのもののようだ。ヤマグチノボル、編集者、関係者、ファンの全ての思いが詰まった最終巻を大切に読もうではないか!

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■『ゼロの使い魔 六千年の真実』21巻
著:ヤマグチノボル
イラスト:兎塚エイジ
価格:626円(税込)
発売日:2016年2月25日(木)
出版社:KADOKAWA