なぜグラビアには巨乳のアイドルばかりが出てくるのか?

エンタメ

公開日:2016/7/27


 『R・I・P(リップ)』という芸能事務所の新人グラビアアイドル発掘オーディションの開催発表会が6月5日に都内で行われ、所属する犬童美乃梨(22)、橋本梨菜(22)ら7人が色とりどりの水着姿で圧巻の巨乳を披露した。

 なんと、全員のバストがGカップ以上で、合計すると628㎝であるらしく、まだ見ぬ後輩へ向けて犬童は「私たちと合わせて1000㎝を目指してます。グラビア界を盛り上げてくれる方を待ってます!」と呼びかけた……という取材記事が

「目指せ!! 巨乳連峰最高峰」

advertisement

 なるタイトルで、先日のスポーツ新聞各紙の芸能欄を賑わせていた。

 「巨乳連峰」って……なんともすごいネーミングではないか。いきなり「合計628㎝」って言われても正直ピンと来ないが、そことない迫力だけはヒシヒシと伝わってくる。あと、「しょせんグラビアは乳がデカくてなんぼなのよ!」といった切実さも、だ。

 では、女優やAKB的アイドルやモデルの世界だと、むしろマイナス要素として捉えられがちな「巨乳」が、なぜグラビア界、それにAV界“だけ”では、いまだ重宝されるのだろう? ちまたの多くの男性が、ゴメスの独自調査によると「おっぱいが大きい小さいにはこだわらない。美乳が一番!」と公言しているにもかかわらず、である。

 かつて私は、某青年向け漫画週刊誌のグラビア担当の編集者と某AV監督に「なんでグラビアには、AVには巨乳の子ばっかが出てくるんですかー?」と、まるで子ども相談室でするような“素朴な疑問”をぶつけたことがある。その回答の要点を箇条書きにすると、以下のとおりだ。

【某グラビア担当編集者の回答】
・ 写真の画角内の空きスペースが巨乳だと埋めやすくなる
・ したがって“アングル”にバリエーションが出る
・ 基本、乳首や女性器を隠さなければならないので、谷間にエロを集中させざるを得ない
・ 巨乳のほうが「女性の柔らかさ」を表現しやすい
・ 巨乳とは一種の奇形であり、なんだかんだ言って希少価値が高い
・ したがって「巨乳連峰」などのキャッチーなコピーを打ちやすい

【某AV監督の回答】
・ 映像の画角内の空きスペースが巨乳だと埋めやすくなる
・ したがって“アングル”にバリエーションが出る
・ 巨乳のほうが「揺れ」など“動き”にもバリエーションが出る
・ 巨乳のほうが「パ○ズリ」など“性技”にもバリエーションが出る
・ 巨乳のほうが「女性の柔らかさ」を表現しやすい
・ 巨乳とは一種の奇形であり、なんだかんだ言って希少価値が高い
・ したがって「爆乳Jカップ奥様〜」などのキャッチーなコピーが打ちやすい

なので、たとえばバストサイズがBとかCカップしかない貴女が、彼氏の自宅で抜き打ち検査を行ったとして、仮に巨乳モノのAVやグラビア雑誌が大量発覚したとしよう。でも、そこで「○○(←彼氏の名前を入れましょう)も、結局はオッパイ星人(←半死語)なのね…き~っ!」と、即ヒステリックな態度に出るのは待ってほしい。ご安心あれ! 彼らは“隠れ巨乳好き”では断じてなく、ただ単に“より高水準な完成度”を作品に求めているだけなのだ。以上!

文=citrus山田ゴメス