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第18回「男達の風俗反省会」/森田哲矢(さらば青春の光)連載

森田哲矢(さらば青春の光)「煙だけでいい…… あとはオレが火を起こす!」

夏の開放感が日本列島を駆け巡り、普段週刊誌から逃げ回っている芸能人達も、この時期ばかりは開放的になり、羽目をはずしてるに違いないそんな季節。
芸能界のゴシップの収穫量がピークを迎えるそんな季節に、僕はといえば自らのゴシップを晒け出す日々。

「本当にこの方向性で大丈夫なんか?」

という葛藤とは裏腹に、最近「コラム読んでます!」とちらほら声をかけられるようになった。
いつもガラガラだったトークライブのチケットもなぜか完売した。

「なんか分からんけどまあこんな感じでええんかなー?ただ相変わらず出待ちは全くないけどなー」

そんなことをぼーっと考えながら深夜に自宅近くのファミレスで、単独ライブの為のネタ作りに励んでいました。
若手芸人という人種はだいたいがネタを書く為に家の近くのファミレスに深夜から朝方にかけて入り浸ります。
単独ライブなんかが近づいてくると、毎日のように入り浸り、恐らく店のバイト達からあだ名をつけられながらもドリンクバーのみで良いネタができるまで朝まで粘ります。

僕の自宅は東京の五反田という場所にあります。
知っている人も多いと思いますが、五反田という土地は東京でも屈指の歓楽街です。
あらゆるジャンルの風俗店が至る所に建ち並び、街行く女性は全て風俗嬢に見えてくる、そんな街です。
そんな五反田のファミレスで毎日のように繰り広げられる光景があります。


『男達の風俗反省会』


女性の方は何のことかさっぱり分からないと思うので、順を追って説明します。

まず男性5人ぐらいで居酒屋で飲んでいる

自然とエロい話になる

全員がどこかムラムラしてくる

酒も進み会話が少しずつグロくなってくる

自然体を装いながらも完全に全員がムラムラしている

可愛い店員さんがいようものならムラムラは更に加速する

終電が近づいてくる

しかし全員がまだムラムラしている

一番勇敢な男が急に立ち上がる

全員がその男の一挙手一投足に注目する

「せっかく五反田まで来たし風俗でも行ってみる?」と切り出す

一瞬何とも言えない独特の間が生まれた後

「お前は本当にスケベだな~」と全員で揶揄する声が響く

揶揄しながらも全員ギンギンに勃起している

「しょうがねえからこいつのわがままに付き合ってやるか?なあみんな?」と一番溜まってる奴が鼓舞してくる

「そうしますか!すいませーん!お会計!」
2番目に溜まってる奴が勝手に店を出る準備を始める

「オレあんま飲んでねえし、千円でいい?」
「殺すぞ!」
「がははははは!」
などのやり取りの間も全員しっかり勃っている

店を出るなり、吸い込まれるように風俗案内所へ入っていく

どういうシステムなのか、何系の女の子が多く在籍しているのかなどの店ごとの詳細なデータを集めるべく、案内所のお兄さんに異常なまでの質問責め

本当に失敗したくないので案内所のお兄さんと出来る限りフランクに接し、お兄さんしか知りえない情報や本音を聞き出そうとする

お兄さんから「この店はこの前俳優の○○さんが来ましたよ」みたいなプチゴシップをいただく

吟味に吟味を重ね、店を決める

店に着くまでの道中のコンビニでブレスケアなどを購入

キャッチの男が近寄ってくる
「お兄さん達、キャバクラどうすか?」
「すいません!僕ら風俗なんすよ!がははははは!」
もはや何でも面白い

風俗店に着き受付で写真を見せてもらい、ここでもより詳細な情報を求め質問責め

日本一どうでもいいドラフト会議

多少の小競り合いはありつつも全員が無事女の子を決める

「終わったら駅前のファミレス集合で!」と言い、別れ際に全員で謎の敬礼

それぞれが五反田の夜を楽しむ

小一時間ほどして駅前のファミレスにスッキリとした顔の男達が、一人、また一人と入って来る

「あれ?あいつ遅くね?絶対延長してんじゃん!」
「がははははは!」
などの会話がありつつようやく全員が揃う

『風俗反省会』開始

といった流れです。
あまり長くなってもと思い割愛しましたが、
『念のため別の案内所も行ってみる』や
『女の子が来るまでの間に「やっぱりあっちの子にしといた方がよかったかなー」と一回は思う』
などの行程もありますが、だいたいの流れはこんな感じです。

そして始発が出るまでの数時間、男達の風俗反省会が繰り広げられるのです。
少し重々しく聞こえるかもしれませんが、要は各々の感想をただただ喋るだけの会です。

どんな女の子が来たか、写真との差はどれぐらいあったか、プレイ内容はどうだったのか、ぶっちゃけ何点だったか、などを一人ずつ順番にプレゼンしていき、それぞれの話に大の大人達が一喜一憂するただただ下品な会。
風俗嬢の方達からしたら最低の会です。

ある者はさっきまでのプレイを反芻するかのように恍惚の表情で嬉々として喋り、またある者は増税が決定した時より怒ってんちゃうかと思うぐらい怒りを露わにしながら喋る。
喋り方や構成、身振り手振りや緩急を織り交ぜながら各々が全力で風俗体験記を語る。

そして突如としてファミレスの店内に大音量で響きわたる

「マジで!!!!?」

の声。

そう、どの反省会にも風俗嬢から電話番号を教えてもらった猛者が必ず一人はいるのです。
その猛者が、
「今度プライベートで遊ぶ約束もした」
などと言おうものなら、
その他の全員が、
「嘘の番号であれ!!」
と心の底から願う。

全員が嫉妬心でいっぱいになりながらも反省会の盛り上がりはピークを迎え、後は消化試合かぐらいに思ってるところに、先ほどの5倍ぐらいの
「マジでーーーー!!!!!!?」
が聞こえてくる時がごく稀にあります。

「本番できた」

逆転満塁ホームラン。

そう、風俗店は基本的に本番行為は禁止されています。
しかし風俗嬢たちも人間です。
禁止であろうが、したくなったらしてしまう、それが本能です。
その本能を引き出した真の猛者。

ニューヒーロー誕生の瞬間です。

さっきまでスター気取りだった元猛者はマウンドで呆然と立ちすくみ、風俗嬢の番号が入った携帯を地面に叩きつけ悔しがる。

その他の雑魚たちは、羨望の眼差しでヒーローインタビューを聞く。
そしてそうなったら雑魚たちがやることは一つ。
携帯を出し、密かにテーブルの下でその店のホームページに飛び、本番ができた風俗嬢の名前とプロフィールを確認し、頭に叩き込む。
なぜなら後日単独で訪れ、絶対にその子を指名したいから。
彼らは反省しながらもしっかりと未来を見てるのです。

そんなこんなでようやく始発の時間になり、それぞれが色々な想いを胸に家路についていくのです。

そして、その反省会に一番聞き耳を立てていた一人の芸人が、雑魚たちと同じく頭に叩き込んだ名前とプロフィールを頼りに、五反田の街にスキップで消えていきましたとさ。
めでたしめでたし。

いかがだったでしょうか?
ストーリーテラー気取りで五反田ファミレス物語を書かせていただきました。
五反田のファミレスには色んな客が訪れます。
店舗を持たないタイプの風俗店の風俗嬢の待機場所になってたりもします。
ゆえに生まれた物語もあったりしますので、また機会があればいつか書かせていただきます。

このコラムが五反田風俗界の発展に一役買うような存在になればなと、心の底からそう思います。
いつか
「森田のコラム見た!」で指名料無料!
なんて日が来れば最高ですね。



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