「近藤唯」声優インタビュー&ミニグラビア【声優図鑑】

アニメ

更新日:2016/9/6

近藤唯

編集部が注目する声優に、声優を目指したきっかけや、初めてのお仕事、そしてプライベートなことまで、気になるあれこれについてインタビューを行い、さらに撮り下ろしのグラビアも交えて紹介する人気企画「声優図鑑」。

第140回となる今回は、「アイドルマスター ミリオンライブ!」の篠宮可憐役、「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」の雪平ふらの役などを演じる近藤唯さんです。

――現在は「D.Gray-man HALLOW」にロード・キャメロット役で出演されていますが、他に、ファンの方からよく言われるキャラクターはありますか?

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近藤:やっぱり「アイドルマスター ミリオンライブ!」の篠宮可憐ちゃんが多いです。「脳コメ(「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」)の雪平ふらのちゃんも。脳コメは、初めてアニメでメインキャラを演じさせてただいたこともあって。今でも、共演した佐土原かおりちゃん、辻あゆみさんとは仲良くさせてもらっています。

――「アイドルマスター ミリオンライブ!」の篠宮可憐役は、外見は派手だけど中身はネガティブ…というキャラクターで。

近藤:臆病な自分を変えようとして、度胸をつけるために派手な格好をしたりとか、すごく健気ですよね。可憐ちゃんに出会った当初は、私自身も人見知りだったり、自分に自信がなかったりして、共通点をいくつも感じてました。ソロ曲「ちいさな恋の足音」で、「あなたと笑いあえて 自分がちょっと好きになれた」とか「頑張っていいよね?」っていう歌詞を見た時には泣いてしまったくらい…。

――「ちいさな恋の足音」は、可憐ちゃんの胸の内を吐露した1曲で、近藤さんの切ない歌声も印象的ですね。

近藤:思い出深い曲で、今でも歌うたびに切なくなります。可憐ちゃんや応援してくださるプロデューサーさんたちに出会えたことで、自分のことを少しだけ好きになれる…っていう気持ちが重なって。同じ悩みを持ちながら、これから可憐ちゃんと一緒に成長していけるのかなって思いました。私は可憐ちゃんほど清くはないんですけどね(笑)。

――清くないんですか(笑)?

近藤:最初は人見知りでも、慣れてくると雑なので(笑)。でも最近、いろんな作品でいろんな方とお話するうちに、人見知りを克服できているかもって思います。応援してくださる方々の前に出させていただく機会も増えて、緊張より“楽しい”の割合が増えてきたというか。本当はこんな人だったのか! って思われたらどうしよう…とも思いますけど(笑)。

――素顔が全開になる時がくるのも楽しみですけど(笑)。そんな近藤さんが、声優というお仕事を最初に意識したのはいつ頃?

近藤:小学校の低学年か中学年くらいです。ある作品のキャラクターの声が、別の番組からも聞こえてきて、その時初めて声優の存在を意識しました。でもその頃は将来の夢がコロコロ変わる子で、卒業文集にも「漫画家」とか「アナウンサーになって紅白の司会をして歌手に会いたい」みたいなことを書いていた気がします(笑)。ただその後に“声優になりたい!”と思ってからは、その夢は変わらなかったです。

――声のお芝居をする人になりたかった?

近藤:アニメもゲームも映画も全部好きだったので、そのすべてに関われる可能性がある声優はすごいなと。それに、自分のことが好きじゃなかったので…、声のお芝居で別の誰かになれるのは楽しそうって思ったんですよね。

――漫画家になりたい時期もあったんですね。

近藤:両親が漫画好きで、私自身も小学生の時「なかよし」を読んだりしながら絵を描いてましたね。でも、漫画は最近のほうがよく買ってます。何かに飢えたように少女漫画を買っていて(笑)。最近個人的に始めたアメブロで紹介することもあるんですけど。

――最近買った中で気に入っている少女漫画というと?

近藤:「高台家の人々」や「アシガール」の森本梢子さんの漫画が好きですね。村田真優さんの漫画も好きで集めてます。少女漫画以外に「鬼滅の刃」なども好きです。友だちから勧められたりもして、いろんなジャンルを読みますし、表紙に惹かれて買った「賭ケグルイ」も、とてもおもしろくてハマっています。

――けっこうコレクターなんですね。他にも集めているものはありますか?

近藤:キティちゃんが好きで、子どもの頃から集めていた“ご当地キティちゃん”を70個くらい持ってます。中でも面白いのは、京都の八つ橋の形で手がプラプラ〜としたものとか、沖縄のちんすこうで袋詰めになったものとか。他にも事務所の方から誕生日にいただいた大きなぬいぐるみとか、ファンの方が作ってくださった立体アートのキティちゃんもお部屋に飾ってます!
以前、山口立花子ちゃんと楠田亜衣奈ちゃんのラジオ番組のイベントで、サンリオピューロランドに呼んでいただいたこともあって。その時いただいた番組Tシャツはジムで愛用してますね。キティちゃんにハグしてもらって大興奮でした(笑)。

――好きなことは公言するべきだと思います(笑)。お気に入りのキャラクターはキティちゃん一筋?

近藤:アリスも好きですし、アリエルとかドナルドとか、ディズニーさんにも好きなキャラクターが多いですね。ディズニーさんではテレビドラマの吹き替えもさせていただいています。

――「うわさのツインズ リブとマディ」では、リブ・ルーニー役とマディ・ルーニー役を演じています。

近藤:「リブとマディ」以外にも、ディズニーチャンネルで放送されている「ディセンダント」のマル役など、ダヴ・キャメロンちゃんという女優さんの吹き替えをさせていただいています。他には、「ズートピア」にも出させていただいて。ディズニーは子どもの時から好きだったので、お仕事として関われるなんて、本当に嬉しいです。

――小さい頃は漫画だけでなく、映画も好きだったと。

近藤:はい。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とか「キャスパー」がすごく好きでした。中学の時は「ロード・オブ・ザ・リング」にのめり込んでいましたね。最近はお仕事で関わっていることもあって海外ドラマも好きです。すごく次の回が気になるんですよね。「殺人を無罪にする方法」という作品は現在と過去が交差する話なので、あの話がここにつながってるんだ…と、他のみなさんとこれからどうなっていくのか、話しながら収録していました。

――プライベートについても伺います。休日のお気に入りの過ごし方は?

近藤:最近は、誰かと出かけることが多くなりました。ネットでスポットを調べて遠出したり。去年は牧場に行ったし、今年は軽井沢や京都にも。以前は貯金をしようとか、興味があることを後回しにしていたんですけど、最近は、その時の気持ちを大事にして、今しかできないことを楽しみたいって思うようになって。美味しいものを食べたり、新しいものを見つけに行ったり、すごくアクティブになりましたね。

――いろんなところに出かけた時の写真が、アメブロの記事でも公開されていますね。

近藤:そうですね。だけど、家に友だちを招くのが好きなところも、変わらないです。作った料理を食べてもらうことが楽しいので。1日かかる収録にお弁当を持っていくこともあります。好きなことなので、料理をしているとストレス発散になりますし、リラックスしますね。

――お出かけといえば、ダ・ヴィンチニュースで連載している佐土原かおりさんの「ドライブ日記」にも登場されていました!

近藤:ゲストに呼んでいただいて、四国に連れて行ってもらいました!

――四国を回って食べ歩きもしてしまうという。あれは2人きりで出かけたんですか?

近藤:2人だけです。佐土原さんの運転で、四国の4県を2日間ですべて回って。お仕事なのに、こんなに美味しくて楽しくていいのかなって(笑)。

――楽しそうでした(笑)。ドライブは自分で運転するより、隣に乗るほう?

近藤:周りから「運転に向いてない」って言われてるので(笑)。小さい頃はゴーカートでよくぶつかってたし、マリオカートでも逆走しちゃうので(笑)。カメ(ジュゲム)が「逆だよ」って教えてくれるじゃないですか。わかってるけど戻れないんですよ(笑)。

――運転は避けたほうが良さそうですね(笑)。またドライブに行くなら、どこに行きたい?

近藤:山口県の角島大橋に! 写真で見た時に“ここに行きたい!”って。じつは、佐土原さんにももう伝えてあります(笑)。

――最近は「ジムに通っている」というお話も。体を鍛えているんですか?

近藤:今年2月に仙台で「ミリオンライブ!」のライブがあったんですけど、踊って歌うのってやっぱり体力が必要だなとあらためて実感して。来年はミリオンライブ全員で参加する武道館ライブも決まっているので、それまでに体力をつけたいなと。もうひとつ、食べることが大好きなので、そのぶん運動しようかなっていう理由もあります(笑)。

――筋トレなんかもするんですか?

近藤:筋トレもしますけど、ほとんど走ってますね。音楽を聴きながら淡々と。ゆっくり1時間くらい。走っている間は無心になれるので楽しいですね。ジムに行くまでは足取りが重いんですが(笑)、行ったら汗が出るまで走ってます。

――アニメに吹き替えに…と幅広く活躍されていますが、声優に憧れていた頃の夢がひとつずつ実現していますね。

近藤:そうなんです。「出られたらいいな」という気持ちが、お仕事をしていく中で「この作品に出たい!」という強い気持ちに変わりました。小さい頃、「(美少女戦士)セーラームーン」とか「おジャ魔女どれみ」などが好きで、自分も子ども向け番組に出たいと憧れていましたが、「超ロボット生命体 トランスフォーマーアドベンチャー」に出させていただいて、その夢も叶いました。高校生の時、ロボットもので初めて「機動戦士ガンダムSEED」に興味を持って、自分もロボットに乗りたいと思っていましたが、まさか自分がロボットになってしまうとはびっくりですね(笑)。

――(笑)。まだまだチャレンジしたいこともありますか?

近藤:こんな私ですけど、お芝居と並行して、ラジオもできたらいいなって思うようになりました。正直、話すとテンパってしまうんですけど、誰かと一緒におしゃべりできたら楽しいだろうなっていう気持ちも強いので。おしゃべりがもっとうまくなったら、自分が出演している作品の魅力を伝えることもうまくなると思うんです。他にも、絵や台本から作品の世界観やキャラクターの気持ちを読み取る力ももっとつけていきたいですし、もし実現できるなら、大好きな“テイルズ オブ シリーズ”にも出てみたい…!

――目標がすごく具体的で、わかりやすいです(笑)。

近藤:自分に足りないことが多すぎて(笑)。日々悩みながらお仕事していますが、その役のことを私に任せていただくと思うと、もっともっとそのキャラクターが考えていることを理解して、きちんと伝えていけたらって思うんです。

――最後に、応援してくれる方々に伝えたいことをどうぞ。

近藤:普段、本当に自分に自信がないんですけど、そんな私のことを応援してくださる方々の言葉とか、「ゆっくりでもいいから」って成長を見守ってくださるのが、すごく力になっています。初めて寄せ書きをいただいた時には泣いてしまったし、いただいたお手紙は凹んだ時なんかに読み返してます。みなさんに感謝の気持ちをお返しする意味でも、これからもっとがんばりたいなって思います。

【声優図鑑】近藤唯さんのコメント動画【ダ・ヴィンチニュース】

――ありがとうございました!

次回の「声優図鑑」をお楽しみに!

近藤唯

近藤唯(ケンユウオフィス)

近藤唯 Twitter

◆撮影協力
magic tone studio(マジックトーンスタジオ)

取材・文=麻布たぬ、撮影=山本哲也、制作・キャスティング=吉村尚紀「オブジェクト