新木優子×森絵梨佳×太田莉菜×久松郁実に聞いた! ゲスな本音はフィクション? リアル?『ラブラブエイリアン』の舞台裏

テレビ

公開日:2016/9/9

 7月よりフジテレビにて放送中の深夜ドラマ『ラブラブエイリアン』。原作は『Webゴラクエッグ』にて連載中の岡村星の同名マンガだ。著者をして「台本を読んで、ひどい会話ばかりだな! と思ったら私が描いたんでした……」といわしめたこのドラマ、見どころはあけすけでゲスい女子の“ヤバすぎる”本音トーク。新木優子、森絵梨佳、太田莉菜、久松郁実と並みいる美女たちの口から下ネタ・毒舌が炸裂することで話題の本作、クライマックスを控えて出演者の皆さんにお話を伺ってみた。

――原作や台本を読まれたとき、どんな印象を受けましたか? これまでみなさんがメディアで見せていたイメージと役柄に、かなりギャップがあったのではと思うのですが……。

新木優子さん
太田莉菜さん

新木優子さん(以下、新木) 私はけっこう、自分と似ているなと感じました。私の演じた園美は調理師で、どちらかというとみんなのお世話役。私自身がプライベートで友達といるときのポジションに近いですね。

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太田莉菜さん(以下、太田) 私も、サツキの猪突猛進さは自分に似てるなあと思います。検事だから物事を俯瞰して冷静に見ているかと思いきや、いざ首を突っ込むと周りが見えなくなるところなんかは特に(笑)。

森絵梨佳さん
久松郁実さん

森絵梨佳さん(以下、森) 意外とみんな、自分と重なる部分が多いよね。私も由日子を演じていて、全然違和感がなかった。個人的には、郁実ちゃんが演じたチズルがかわいくて好きだなあ。

久松郁実さん(以下、久松) ありがとう! チズルは甘え上手で愛嬌があるのでいいな~と思いながら演じていました。妹キャラなところは似ているんだけど。

 本音炸裂させながら愛嬌を持たせるって、すごく難しいでしょ。だからこそ、チズルを演じるのは一番難しいんじゃないかと思ってたけど、こんなに可愛くピュアに表現できるのは郁実ちゃんだからだよね。

新木 原作を読んだときはびっくりするくらい衝撃的なセリフが多かったけど、女子の本音が上手に抜粋されているんだよね。宇宙人が出てくるのは確かにファンタジーなんだけど、お話そのものやキャラクターに親近感を覚えるのはそのせいかも。

太田 ファンタジーなのに現実的っていう、すごくいいバランス。読んだときは感動したな、これは新しいぞ!って。女性の生態を暴くお話って最近は多いけど、こんなにもユーモアたっぷりな作品は初めてだったから。

 出てくる女子みんなが毒舌なのに気持ちよく楽しめるのは、ユーモアがあるからこそ。宇宙人も違和感なく存在しているどころか、お話ひとつひとつにすごく効いていて。こんなに笑えるマンガ、久しぶりに読んだ。

久松 内容がとても濃くて面白いから、実写化されたらどんな世界になるんだろって楽しみだったんだけど、原作に忠実なのは嬉しかった。宇宙人もそのままでかわいいし。

――チズルだけでなく、毒舌やゲスい会話を視聴者が違和感なく楽しめるように演じるのは難しかったと思うのですが、なにか気をつけていたことはありますか?

 ただただ、思いっきり演じるのみ!4人のキャラがあってこその面白さだから、脚本と世界観を信じるだけです。

新木 個性のバランスもいいもんね。園美はがんがん攻めていくというよりは、なにげない会話のなかでぽろっとこぼす言葉が意外とパンチあるので、なるべく自然体でいるように心がけていました。彼氏を「男性器みたいな顔」って言われて、「ほんとのことだからしょうがない」って返しちゃうとか(笑)。

久松 私もできるだけ、普通の会話に聞こえるよう練習してた。セリフが面白いからって強調させすぎちゃうと、逆にコメディとしてはイマイチになるかなって。

太田 緩急のバランスは大事だけど、遠慮や照れが見えると本当につまらなくなるし、いかに振り切るかだったよね。ゲスな台詞もここまで突き抜けていれば、潔くて言うほうも気持ちがいいし。とくにサツキのエピソードは極端なものが多かったから……。洗濯機に罵られるのは、演じながら不思議な気持ちになった(笑)

――洗濯機の故障を調べるため、宇宙人の力でしゃべれるようにした回ですね。家電に「酒飲んで寝て部屋は汚い、文化も健康もくそくらえ。これが勉強しかして来なかった奴の哀れな末路」と笑われてしまうという。

久松 そのあとでサツキさんがブチ切れたのには笑いました。自分のダメなところを身近な人に、しかもすごく嫌味な言い方で指摘されたら気分が悪いのはわかるけど、相手が洗濯機って(笑)。

新木 私は、1話でショップ店員に本音光線を浴びせたエピソードが印象的だな。フリフリの服を試着したチズルに「頭からっぽそうなてめえにはこれ以上なくお似合いだよ」とか言っちゃうの。「お似合いですよ~」って言いながらほんとにそんなこと考えてるのかなって。

久松 本音光線といえば、やっぱり第3話の合コン回でしょう! 男の人が思ってることがゲスすぎる。「今日やらせる奴だけここに残れ!」とか「彼女なんてただでやれる女の総称だ」とか(笑)。

――原作でも一番人気のエピソードだそうです。

久松 やっぱり! このエピソードが面白いのはゲスいだけじゃなくて、「てめぇらのレベルで簡単に女抱けると思うなよ!」ってキレるサツキさんや、最終的に「みんなが楽しんでくれると思って開いた合コンなのに」と泣くチズルや、怒ったり泣いたり感情の変化が忙しいところもいいんですよね。なんかクセになっちゃう。私のところにも宇宙人がきたら、誰かに本音光線浴びせてみたいな。

 みんなの本音が駄々漏れなところがこの作品の面白さだよね。思わず共感しちゃうし。サツキさんが「披露宴のシステムってどうなの」って話すところは、由日子としてだけでなくうなずいちゃいました。だからといって、毒舌だけというわけでもなくて。泣いたチズルちゃんもそうだけど、由日子も恋をすると意外とピュアなところがよかった。スタッフさんにも「どうした、由日子!」って言われたくらい(笑)。

太田 何よりも、女の子同士の関係性がいいんだよね。だからあけすけでもゲスでも楽しめる。どんなにだらしない部分を見せても大丈夫っていうのも、実際の女友達ともそうだから、すごく共感できる。

新木 私もこんな友達のいるマンションで、宇宙人と一緒に暮らしてみたいなあ。

太田 わかる。あの宇宙人だったら、いつでもウェルカム!

――以上、お話ありがとうございました。

文=立花もも