セフレ牧場経営者、スタンプラリー男……世に蔓延する17タイプの妖怪男の生態を暴いた禁書

恋愛・結婚

公開日:2016/9/27

『妖怪男ウォッチ』(ぱぷりこ/宝島社)

 女を不幸にする男=“妖怪男”を徹底的に分析し、供養するブログ「妖怪男ウォッチ」が、満を持して書籍化されました! 著者は、世にはびこる妖怪男を徹底リサーチしてきた、OLブロガーのぱぷりこさん。

 多数の男女への聞きこみ調査など、積極的な調査の末、発見された妖怪男たち。本書ではその中から、『コンサル男』、『自称ロジカル男』、『セフレ牧場経営者』、『港区の男』、『プライド山男』など、17の妖怪男を紹介しています。それぞれの生態を分析し、出会いから破綻するまでのお決まりの流れを解説。体験者へのインタビューも乗った充実の内容です。

 17種類もの妖怪男を紹介しているので、必ず1人は思い当たる男がいるのがこの本の怖いところですね~。読み進めているうちに「あれ? これ私のこと?」っていうのが、一つないし、二つ、三つはあるはずです。

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「恋愛は魔窟である。恋愛話は百物語である。女子会は戦略会議である」を合言葉に、いざ、妖怪男の世界へレッツゴー!

「好きじゃなきゃ一緒にいないよ」セフレ牧場経営者

 セフレ牧場経営者とは、本命の彼女をつくらずに、常時複数のセフレをゲット&キープする男のこと。シンプルに言えばヤリチンです。
彼らは別にイケメンだったり、魅力的だったりするわけではないというのがポイント。「経営者」という名前の通り、マーケティングが得意な人種なのです。自分がイケるか・イケないかの女の子の絶妙なボーダーラインを知ってるから、常に誰かしら女の子がいるというわけです。

 連絡がマメという特技を持っているので、多くの女の子が「きっと、私が本命!」と勘違いしてしまいます。実際には、そう思っている子が、ほかに数十人いたりするようです。恐ろしい妖怪男です。

「妻は戦友……かな。リラックスできるのは君だけだよ」不倫おじさん

 大きな声では言えませんが、不倫をしている女子って、一定数周りにいますよね。あるいは自分自身経験があるという人も多いのでは? この不倫おじさんの項目では、不倫に陥る王道パターンを細かく解説してくれています。女子の良心の葛藤を熟知している不倫おじさんは、恋愛ロマンポエムなるものを大量にストックしているため、尻込みした女の子に対し、「ダメだと思っていたけど気持ちを抑えられない」、「君にだけは弱みを見せられる、家族にはこんなことを話せない」といったポエムをLINEなどで投下してきます。お互い「純愛」と思い込んでるフシがあるので、破局するときは無駄にドラマチックというのも、忘れてはなりません。

「ヤらないの? ヤりたいよね! ヤるでしょ! ヤればいいよ! ヤろうよ! 」スタンプラリー男

 質より量。とにかく数多くの女の子とヤりたいだけなのが、このスタンプラリー男です。「新規とセックス」を目的とし、合コン、クラブ、イベントなどによく出没します。出会った女性に「かわいいね」「素敵だね」という口説き文句を連発し、相手から「色んな女の子に言ってるんでしょ」が出たところで追い打ちをかけるように「いつもはこうじゃないんだけど……」と言って腰に手を回すところまでが一般的な手口です。

 この妖怪男の面白いところは、ほかの妖怪男と違い、「付き合い期」がありません。よって、「破綻期」もありません。勢いに乗せられてなんとなくでヤッた、という事実のみが残ります。

 ここでは、特に恐ろしい3つの妖怪男を紹介しました。ほかにもたくさんの妖怪男がいるので、ぜひ読んでみてください。さらに本書では、不幸な恋愛=”妖怪恋愛”をしないための、お札もついています! お札って何? フザケてるの? と思うかもしれませんが、ここで書かれている妖怪恋愛をしないための極意は、結構タメになるので、悩んでる人は読んでみるといいと思います。

 筆者が最も心に刺さったのは、『男が言う「悩みがあるように見える」という言葉は、「いつか雨が振るよ」と同義』というフレーズでした。この本を読んで、身近な妖怪男を退散させましょう!

文=中村未来(清談社)