“喪失”を通して“光”の眩しさを教えてくれる道尾秀介の連作小説『鏡の花』

文芸・カルチャー

2016/10/6

『鏡の花』(道尾秀介/集英社)  失ってから初めて、その大切さに気づく。よく使われる言い回しだが、これは裏を返せば、自分では気がついていないだけで、何の変哲もないような毎日でも、実はかけがえのない大切なものと生きているのかもしれないということだ。  道尾秀介の『鏡の花』は6つの世界を描く不思議な連作小説だ。第一章「や... 続きを読む