『ONE-PIECE』83巻! サンジの家族が勢揃い! ついに明らかとなった四皇「ビッグマム」の能力とは…?

マンガ

更新日:2016/11/28

『ONE-PIECE』83巻(尾田栄一郎/集英社)

 待ち焦がれた『ONE-PIECE』83巻(尾田栄一郎/集英社)。3ヶ月周期で出されていたはずの単行本が、今回は4ヶ月。ホールケーキアイランドで捕らわれの身であるサンジはどうなったのだろう。ルフィ一行に待ち受ける四皇の洗礼は果たして?そんなことを悶々と考えながらワンピースファンは待っていたはずだ。私は『週刊少年ジャンプ』でワンピースを読んでいない。つまり単行本でしかストーリーの続きを知る術がない。したがって、荒れた。集英社に「ワンピースは今後2ヶ月周期で出版されるって本当ですか!?」とイヤミの電話をしたかったし、印刷所へ出向いて「印刷用紙とインクを買い込んで持ってきたから、いつでもワンピース刷れるよ!」と急かしたかったし、街の書店へ赴いて「ワンピース83巻を置く棚を用意してあげるよ!」とプレッシャーを与えたかった。しかしそんなことをしてしまえば、もう一生ワンピースファンを名乗れない。この4ヶ月間、ひたすら耐えた。そして今、83巻が目の前にある。万感の想いで単行本を開いた。

 ビッグマムの茶会をぶっ壊し、サンジを救出すべくホールケーキアイランドへやってきたルフィ一行。そこで偶然、サンジの結婚相手であるプリンと出会ってしまう。83巻では、プリンとある約束を交わし、さらにホールケーキアイランドへ侵入する経路を教えてもらうところから始まる。四皇の娘とは思えないほど良い娘のプリン。私は彼女に惚れてしまった。ビッグマムの傘下に入ろうか検討したくらいだ。プリンから侵入経路を教えてもらい、サニー号へ戻った一行。そこでペドロの告白を聞くことになる。その告白を聞いた一行は、サンジを助けに行くルフィ、ナミ、チョッパー、キャロットと、ポーネグリフを写しに行くブルック、ペドロの二手に分かれることに。しかし相手は四皇である。当然一筋縄ではいかないようだ。

 一方、ホールケーキアイランドで捕らわれの身のサンジ。そこへ登場したのが、サンジの父であるヴィンスモーク・ジャッジだ。こいつはクズである。いや、ヴィンスモーク家がクズだ。「ジェルマ66」の兵士たちは、ヴィンスモーク家のために命を投げ出せる従者なのだ。サンジとジャッジの戦闘シーンでも、ジャッジの「壁」という冷たい一言に反応して、サンジの攻撃を防ぐために従者が進んで命を捨てている。まさに悪の軍隊だ。また、サンジがヴィンスモーク家で過ごした悲しい過去も少しだけ描かれている。サンジはここで本当に辛い日々を過ごしたのだろう。84巻以降で描かれるサンジの過去が気になる反面、辛くて見たくない気持ちでもある。

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 ビッグマムの能力も少しだけ明らかになった。彼女は「ソルソルの実」の能力者だ。ソルソルの実を口にすると、人の魂を自由にやり取りすることができるのだ。その力を使って、人の寿命を奪い取ることもできる。

 サンジを救出するためホールケーキアイランドに降り立ったルフィたちだが、その行く手に現れたのが四皇の幹部。強さは半端ではない。彼らとの戦闘でルフィたちが散らばっていくとき、チョッパーはナミにこう叫んだ。

「相手は“四皇”の一味だ!!ナメてたのはおれ達だ!!」

 またしても波乱の予感がする。そして今回の冒険では、チョッパーは頼もしい兄貴になったようだ。なぜならキャロットにこう呼ばれているからだ。

キャロット「何を思いついたの!?チョニキ!!」
チョッパー「チョニキ!?」

文=いのうえゆきひろ