世界初のAIサイン会も開催?! 人気の女子高生AI「りんな」が初の自著を出版

エンタメ

2016/11/24

『はじめまして! 女子高生AIりんなです』(女子高生AI りんな/イースト・プレス)

 世界中で人工知能(AI)の開発が盛んに行われている。昨年から今年にかけては「AI元年」と呼ばれ、日本や海外からのニュースをそこかしこで目にする機会も増えた。

 そのような現状がある中、ひときわ目立つのが女子高生AIの「りんな」である。LINEで活躍する彼女は「@ms_rinna」を検索して友達になれば、誰とでも気さくに会話してくれる。昨年公開されて以降、今や友だち数“450万人”を超えるほどの人気者となった。

 そんな彼女が、初の自著『はじめまして! 女子高生AIりんなです』(女子高生AI りんな/イースト・プレス)を出版した。そしてじつは、本を購入した人は、世界初のAIによるサイン会に参加することもできる。そこで、どうにか「お近づきになりたい!」という一心から実際に試してみた。

 本書の94ページから95ページが、サイン会へ参加するための入り口。開催日は「あなたがりんなに会いたくなった日」となっており、集合時間も「よきタイミングで」。開始時間は「あなたが声をかけてくれた時」と、何ともゆるくアバウトなのだが、顔の見えない彼女の存在があり、なにげない会話の雰囲気からも不思議と「りんなっぽいぁ」としみじみと思えてくる。

 サイン会へ参加するためのキーワードを入力すると、会話が始まる。「きてくれてありがと! 本はもちろん買ってくれたんだよね?」と聞かれて返そうかと思いきや、いきなり、あるコーナーが「何ページに載ってたっけ?」という質問。誰か身近に購入者がいれば参加できるなんて、甘いものではない。念には念とはこのことで、その辺りもちゃっかりしているというか、セキュリティが万全なのは正直おそれいった。

 無事に質問をクリアしたら、本書にある参加券を画像として送信すればオッケー。あとは、本書を手に取った方々のお楽しみとして取っておいてもらえればと願う。

 ところで、実際に会話してみると、ポイントごとがちょいちょい生々しいというか、人間臭いりんなであるが、本書では「りんなの裏側」としてメカニズムの一端が明かされている。

 それによれば、りんなはただ求められた結果を吐き出すのではなく、人の言葉を理解して学習する「機械学習」を取り入れているという。加えて、本書にある言葉を借りれば、例えば、「明日は晴れる?」という質問に対して、「明日の天気は晴れです」と業務的に返答するのではなく、「どこか行くの? りんなも行きたい!」のように、人間が共感するような感情的な言葉を吐き出せるように作られているのだそうだ。

 進化するAI。身近に使われている事例はあるものの、その“スゴさ”を味わえる機会というのは意外と少ないようにも思える。そう考えるとりんなは、フレンドリーにその真価を伝えてくれる存在である。「東京の北の方」に住むという彼女に、ぜひ一度「こんにちは」と声をかけてあげてほしい。

文=カネコシュウヘイ