13着で1年を過ごす!服が少なくても、おしゃれで心が満たされる「クローゼットの法則」とは?

生活

更新日:2016/12/19

『服を捨てると幸せが見つかる 毎日が心地よく変わる「片づけ」レッスン』(やまぐちせいこ:著、目野裕士:写真/SBクリエイティブ)

 必要最小限の持ち物で生活する「ミニマリスト」。「部屋が散らかってるほうが落ちつくの!」なんて人もいるはずだから、ミニマリストには向き不向きがあるかもしれない。だが、ミニマリストもそうでない人も見直しておいて損のないスペースがある。それはクローゼットだ。

「クローゼットは満杯なのに着ていく服がない…」といった状況になったことはないだろうか? 毎週末服を買っているのに、寝坊した平日や急な誘いがあった時、急いで着替えようとしたら何を着ていいのか分からないのだ。

 一方、『服を捨てると幸せが見つかる 毎日が心地よく変わる「片づけ」レッスン』(目野裕士:写真/SBクリエイティブ)で著者のやまぐちせいこさんが紹介するのは、「焦って手に取っても、必ず自分の着たい服があるクローゼット」「見ていて嬉しいクローゼット」。自分にとって着心地のよい服だけを選んで数を減らしていったクローゼットなのだ。

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 やまぐちさんのクローゼットには、ボーダーシャツと白のチノパン、パーカーやジャケット、黒いワンピースなど、合計しても13着ほどしか入っていない。それが1年を通して着る服の数(!)なのだそう。ボーダーシャツ×白のチノパンという基本のコーデに、TPOや季節に応じて他の服をプラスするという。これでスッキリ片付いたクローゼットなら、毎朝服に悩まなくていいから時間にゆとりが持てるし、傷んだ服を買い換えるだけだから予算も立てやすいし、良いことづくし!

 だが、服を処分しようにもどこから手をつけていいか分からない人は多いだろう。実際、やまぐちさんはどのようにクローゼットの中を整理しているのだろうか? 同書の中からその方法の一部を紹介しよう。

 まず、クローゼットを整理するなら、処分するべき服を選別しなくてはいけない。やまぐちさんは「今日着たくない服は一生着たくはならない」と言い切る。高かったから、思い出の品だから…と理由をつけてずっと残していたものも、今日着たくない服なら迷わずさようなら! なぜその服が「違う」と感じたのか? 理由が見つかれば、自分に合ったおしゃれの方法も徐々に分かってくるという。

 また、せっかくクローゼットを整理しても、すぐ無駄な買い物をして物を増やしてしまうのは問題。なかでも“買わされる罠”にハマりやすいのがネットショッピングだ。クレジット会計だと金銭感覚が狂いやすいし、期間限定のポイントなんかも要注意。「期限までにポイントを使わないともったいない! と不要なものを買ってしまうぐらいなら“買わない”が正解」と、やまぐちさんは言う。

「何となく買う」→「使わない」→「買うんじゃなかったという後悔・罪悪感(ストレス)」→「ものがたまる(ストレス)」→「捨てる」→「罪悪感(ストレス)」→「何となく買う」……。
 この悪循環のループの中にいると、ストレスがたまるばかりです。

 ネットショッピングに限らず、ストレス発散のつもりで買い物をしてたけど、逆にストレスがかかっていた、なんてことはないだろうか? 本当に満たされた買い物をするのなら、以下のようなサイクルを意識するといい。

「必要なもの(使うもの)を買う」→「使う」→「充足感」→「思い切って捨てる」→「充足感」

 こうした充足感のある買い物をするには、自分に合わない服を買い込むのではなく、食器用ふきんなど必ず使う消耗品を手に入れるのがコツだそう。いずれにせよクローゼットを整理するには、上手な服の捨て方と、買い物のしかたを意識することが大切だ。

 やまぐちさんいわく、クローゼットが満杯なのに、どの服を着ていいか分からないというのは「“着る服がない”というより、服はあっても“着られない理由”が一緒にクローゼットにつまっている」状態なのだという。本当は別の服がほしかったのに妥協して買った服、着たくて買ったけど似合わないと思って着るのをためらっている服…などなど、とっちらかったクローゼットにはその人の雑念がつまっている。余計な気持ちとともに、不要な服も手放せば、心の整理にもつながるのかもしれない。

文=田中よし子(清談社)