ダイエット中にもピッタリ! 『ワンパンマン』『アイシールド21』の作者が実際に作って食べてきた夜食の本!【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/12/20

『マンガ家夜食研究所』(村田雄介/講談社)

 夜遅くに食べてはいけない、と言われているが、仕事や勉強で深夜まで活動していると、どうしてもお腹がすいてしまう。短期間ならともかく、それが続く場合、食べるものによっては体調を崩してしまいかねない。そしてそんな不規則な生活を余儀なくされそうな職業として誰もが思い描くのが、「漫画家」という仕事。

『マンガ家夜食研究所』(村田雄介/講談社)は、『ワンパンマン』や『アイシールド21』などの人気作を手掛け、漫画家として第一線で活躍している村田雄介氏が実際に食べてきた夜食を紹介している本。本書内にも書かれているが、漫画家の1日は24時間で終わらないことも多く、修羅場になると34時、つまり朝10時くらいまでを夜と呼んだりもするらしい。

 そんな多忙な村田氏は、デビュー当時から夜食を手作りしているそう。一体どんなメニューなのかと見てみると、身近な食材で簡単に作れるだけでなく、栄養のこともしっかり考えられている……! 様々なメニューがあるが、食べるのが深夜となると、やっぱり気になるのは糖質とカロリー。そこで、村田氏がダイエット中に作ったというメニューの中から、いくつか作って食べてみた。

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1、ダイエット中は焼くより茹でる!「水餃子」


 1つめは、水餃子。レンジで加熱してみじん切りにしたキャベツ、刻んだにんにく、鶏ひき肉、酒、醤油、塩コショウ、生姜、ごま油、カレー粉をボウルに入れ、しっかりこねる。これを餃子の皮で包み、鶏がらスープの素を溶かし沸騰させたお湯で茹でれば完成。

 餃子本体にしっかりと味がつけてあるので、シンプルな味付けのスープともよく合う。隠し味のカレー粉がスパイシーさを感じさせてくれるのも嬉しい。にんにくやカレー粉が血行を良くしてくれるので、夜食としてはもちろん、冷え性の人にもオススメしたい。

2、豆腐入りでヘルシー!「豆腐もち」


 2つめは、豆腐もち。豆腐と片栗粉をしっかりと混ぜ合わせ、ラップをしてレンジで2分ほど加熱する。一度スプーンなどを使ってしっかりと混ぜ、再びレンジで加熱。全体が半透明になるまでこれを繰り返せば完成。

 味付けは、なめこと組み合わせるのがオススメとあったので、茹でたなめこを麺つゆで和えたものをかけてみた。豆腐と片栗粉だけでできているとは思えないもっちり感で、腹持ちもよく低カロリーと嬉しいこと尽くし。豆腐には脳を活性化させるレシチン、グルタミン酸なども含まれているそうだ。

3、毎晩食べても飽きない「常夜鍋」


 最後は、常夜鍋。水と日本酒を同量ずつ鍋に入れ、沸騰したら、ざく切りにしたほうれん草、豚バラ肉を入れる。火が通れば出来上がり。タレは、大根おろし入りのポン酢。

 シンプルだが、酒の効果で豚肉がとても柔らかく、料理名が「毎晩食べても飽きがこない」ことからつけられたというのも頷ける。豚肉もほうれん草も鉄分が豊富で、それに加えてほうれん草にはβカロチンやビタミンCも含まれており、体力維持にも効果的なんだとか。まさに、夜食にぴったりの一品だ。

 たまに納豆を手作りするなど、「それは夜食なのか?」と疑問なものもあったりするが、基本的に野菜や薬味、大豆食品など栄養価の高いものを多く使用している。筆者も夜遅くまで活動していることが多いので、これはぜひとも参考にしたいと感じた。

 この他にも、「豆乳ラーメン」や「激カンタンオムライス」「ロールしないロールキャベツ」など、魅力的なレシピがたくさん。そして、それに付随しているエピソードも笑いあり涙ありで面白い。一度本書を読むと、ついつい「今日の夜食は何にしよう?」なんて、早い時間から思いを巡らせてしまう。

文=月乃雫