英語を「修行」と勘違いしてない?元イェール大学助教授が教える、最短ルートで英語習得する最強メソッド

ビジネス

2017/1/23


『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(斉藤 淳/kADOKAWA)

 『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(kADOKAWA)の著者・斉藤淳さんは上智大学英語学科を卒業後イェール大学で学び、同大学で助教授を務めた人物。現在はその経験を活かし、中高校生向けの英語塾を開いています。イェール大学を辞してまで英語塾を開いた理由は、日本人の英語力に危機感を抱いたためだそうです。

 「イェールに留学するくらい日本でエリートとされる人材の英語力が弱ければ、それだけ日本の国益が損なわれてしまう」。

 中高大学と10年間も英語を勉強しているのに、日本人は英語ができないのは、日本の学校英語に問題があることを意味します。そこで斉藤さんが英語力向上のために着目したのが、「イェール大学の語学授業」。イェール大で外国語を勉強すれば、1年でその外国語による映画の7割程度が理解できるようになるのです。

 本書では、世界標準の学習法による発音習得法、単語習得法、文法習得法といった英語勉強法が紹介されていますが、これによって「英語の最短ルート」で英語をマスターできるといいます。

 「動画で学んだ知識は使いやすく、忘れない」「音声をスペルにせず、音のまま再現する」「単語には意味ではなく絵を結びつける」「声に出すように文字にする」「動画ニュースを書き起こす」「新聞記事でも小説でもいいので、まとまった英文を読んでみる」など、具体的かつ実効しやすい英語勉強法がたくさん紹介されています。

 たとえば、その方法の1つが動画の活用です。

 “John is playing tennis.”(ジョンがテニスをしている)という英文を例にします。

 学校英語式の文法訳読法で学ぼうとする場合、英文はまったく意味不明な「パズル」として登場します。日本人はこれを手持ちの文法と単語で解読しようとするでしょう。そして「きっとこういう意味なんじゃないかな」と想像します。

 このとき脳は「文を解読する働き」と、それを手がかりに「状況を想像する働き」の2種類の活動をします。これが、時間がかかる理由の1つです。

 ところが動画を使った場合は、動画を見ればジョンがテニスをしている「状況」はわかりますから、字幕や音声で理解できなくても「テニスの話をしているようだ」と推測できるでしょう。

  このように英語に触れているときは、「Johnが主語で、is playingは現在進行形……」などとは考えません。“John is playing tennis.”という音声か字幕で、すでに「ジョンがテニスをしている」ということを「理解」しているのです。したがって、あとは英文に集中するだけなので、脳に「状況を想像する」という作業をさせなくてすむのです。

 斉藤さんの塾でも中学生からどんどん動画を見せているそうです。最初のうちは簡単な単語でも聞き取れなかったのが、同じ動画を繰り返し見ていくうちに聞き取れる部分がだんだん増えていくといいます。この方法で学ぶと、学校英語と比べて英語の理解度も定着度も格段にアップするのです。

 本書には、本やCD、DVDなどレベルに応じたおすすめ教材が随所に紹介されていて、非常に参考になります。今までさまざまな方法で英語習得にチャレンジして挫折した人でも、この英語勉強法なら一矢報いられるかもしれません。

日本の学校教育は「文法訳読方式」。このベースにあるのは19世紀の言語学の考え方で、効率的に外国語を学ぶ方法とはいえません。

世界の標準的な語学教授法は、目の前の「状況」に対応する文法と単語を結びつけていくというもの。つまり文法と単語を学び、文を理解してから「状況」を想像する「学校英語」とは真逆。

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