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劇場アニメ、今年も大激変 「ひるね姫」や「ゴジラ」【アニメ映画が面白い!第4回】

■ 大激変のアニメ映画!今年はひるね姫やゴジラ

 新海誠監督の『君の名は。』が空前の大ヒット、片渕須直監督の『この世界の片隅に』が賞レースを席巻、さらに劇場版名探偵コナンシリーズ、映画ドラえもんシリーズが興行成績で歴代記録を達成した。2016年は、アニメ映画の大変革の年だった。アニメ映画は、いまやアニメファンを超えて世の中を動かす一大パワーを発揮する国民的存在だ。

 そんな流れは2016年だけで終わりそうもない。2017年の劇場公開作品のラインナップは、全国に広がるアニメへの熱狂いよいよ定着してくるのでないかと感じさせるほどの充実ぶりだ。
話題作が目白押し、新たなトレンドが次々に生み出されそうな気配だ。そんな話題作はどこにあるのか?周りが騒ぎだす前に、チェックしておきたい作品を、ここでまとめて紹介したい。

■ 神山健治の描く“親子の絆” 実力派が新たな挑戦

まずは実績たっぷりの大物監督のオリジナル作品から。3月18日に公開される 『ひるね姫 知らないワタシの物語』の神山健治監督は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』『東のエデン』『精霊の守り人』の代表作を持つヒットメーカー。ハードで硬派なイメージが強い神山監督だが、今回は「自分の娘に見せたい」をモチベーションに親子のつながりを描く。
一方で、作品に現代的なテーマを持ち込む神山らしさは健在。小さなギミックまで凝っまくり、見どころはたっぷりとなった。

 センスのよい、最先端の映像を期待するなら、湯浅政明監督の『夜は短し歩けよ乙女』(4月7日公開)だろう。『マインド・ゲーム』『ピンポン THE ANIMATION』を創り出した鬼才が、『四畳半神話大系』に続き、森見登美彦の小説を原作に脚本・上田誠(ヨーロッパ企画)とタッグ。主人公・先輩役に星野源を起用と、一般層にもアピールしそうだ。
大ヒットの先取りであれば、『メアリと魔女の花』 (夏公開)を押さえたい。スタジオジブリで『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』を手がけた米林宏昌監督の独立後の第一作である。可愛い女の子のキャラクターに魔法とくれば、多くのファンの胸も高鳴るに違いない。

■ 新世代の監督は『ソードアート・オンライン』の伊藤智彦に注目

新時代の監督を探すのであれば、『劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』で劇場映画初監督になる伊藤智彦から目が離せない。
本作は人気TVシリーズの劇場版だが、伊藤は『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の助監督も務めたこともあり劇場志向がもともと強い。劇場サイズの物語をどうまとめるのかがポイントになる。その仕上がりは期待たっぷりだが、むしろ今後の飛躍に向けたマイルストーンとして本作を楽しみたい。

■ サプライズが並ぶ『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』と『GODZILLA』

『君の名は。』を大ヒットさせた東宝・川村元気プロデューサーが仕掛ける新たな劇場アニメが『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』 (8月18日公開)。岩井俊二監督のテレビドラマのアニメ化の制作に「〈物語〉シリーズ」や『魔法少女まどか☆マギカ』のシャフトをぶつける驚きの布陣がどう結果をだすのか?
そして現在は2017年公開とだけ発表されているアニメ版『GODZILLA』でも、『亜人』『シドニアに騎士』のCGで世を驚かせたポリゴン・ピクチュアズを起用。そこに『魔法少女まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS サイコパス』の虚淵玄のストーリー原案・脚本と、こちらもサプライズ満載だ。公開時期は明らかにされていないが、いつになろうと大きな話題を呼び起こすことは間違いないだろう。

≪2017年の注目のアニメ映画はこれだ!≫

○『劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』 (2月18日公開)
*大ヒット作のTVアニメ化。初の長編映画となった伊藤智彦監督は『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の助監督も務めた。次のブレイク監督として期待。

○『ひるね姫 知らないワタシの物語』 (3月18日公開)
*『攻殻機動隊 S.A.C.』や『東のエデン』でお馴染みの神山健治が、娘に見せてあげたい映画として監督した新境地に注目。

○『夜は短し歩けよ乙女』 (4月7日公開)
*『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』の湯浅政明監督が、森見登美彦原作、脚本・上田誠(ヨーロッパ企画)で贈る。主人公・先輩役の星野源も話題。

○『KING OF PRISM PRIDE the HERO』 (6月公開)
*2016年1月に公開された『KING OF PRISM』の続編。応援上映会の一大ブームでアニメ映画の体験の仕方を変えた前作に続く仕掛けに期待がかかる。

○『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』 (8月18日公開)
*『君の名は。』を大ヒットさせた東宝・川村元気プロデューサーが仕掛けるオリジナルアニメ映画企画。岩井俊二監督のテレビドラマを「〈物語〉シリーズ」を、シャフトのアニメーション制作で劇場化。

○『メアリと魔女の花』 (夏公開)
*『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督のスタジオジブリから独立後の第1作。ポスト宮崎駿にも大きな影響アリか?

○『GODZILLA』 (2017年)
*2016年『シン・ゴジラ』に続く新しいゴジラは劇場アニメ版。ストーリー原案・脚本の虚淵玄が、劇場版「名探偵コナン」シリーズの静野孔文、『亜人』の瀬下寛之の共同監督とタッグを組む。

『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』

2017年3月18日(土) 全国ロードショー
公式サイト:http://www.hirunehime.jp

『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』

2017年2月18日(土)全国ロードショー  配給:アニプレックス
【劇場版公式サイト】 http://sao-movie.net/

<数土直志>
ジャーナリスト。アニメーション関する取材・執筆、アニメーションビジネスの調査・研究をする。「デジタルコンテンツ白書」、「アニメ産業レポート」執筆など。2002年に情報サイト「アニメ!アニメ!」、その後「アニメ!アニメ!ビズ」を立ち上げ編集長を務める。2012年に運営サイトを(株)イードに譲渡。

(C)2017 ひるね姫製作委員会
(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project



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