奇想天外な『地底アパート』シリーズ第2弾! おかしなアパートで変わった住人たちとありえない珍騒動の連続… !

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/12

 「幽落町おばけ駄菓子屋」シリーズの作家・蒼月海里による、奇想天外な新シリーズ第2弾『地底アパートの迷惑な来客』が2017年1月6日(金)に発売された。

 同シリーズの第1弾『地底アパート入居者募集中!』では、ネットゲームのしすぎで家から追い出された大学生男子・葛城一葉が、妹の手配によって池袋の一角にあるアパート「馬鐘(バベル)荘」に引っ越し。メフィストフェレスと名乗る自称悪魔の怪しい大家が、ある目的のために建てた「住人の業によってどんどん深くなる」地底アパートは、地底湖の大浴場があり、恐竜が出入りする異次元空間。隣人は、未来からやってきた屈強イケメンアンドロイドと、モデルを兼業する女装男子の大学生。驚きながらも事件に巻き込まれつつ、住人たちと友情(?)を育んでいく物語が描かれた。

 そして、シリーズ第2弾の『地底アパートの迷惑な来客』では、「馬鐘荘」に客が訪れる。まず、兄・一葉を訪ねてきたのは、実はブラコンの妹・二葉。しかし、迷い込んだ地下階でデスモスチルスにつかまって大騒ぎに。無事救出したものの、なぜ閉じたはずの古代空間との扉が開かれていたのか訝しむ一葉たち。それは、いつのまにかアパートに忍び込んでいた、大家メフィストフェレスの因縁の人物の仕業であった。好奇心が旺盛すぎるこの客人は、サンシャインビルをバックにティラノサウルスとツーショット写真を撮りたいがため、とんでもないことをしでかし、地底アパートの混乱はますますエスカレートしていくことに… 。

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 これまで「幽落街おばけ駄菓子屋」シリーズ、「幻想古書店で珈琲を」シリーズ、「深海カフェ 海底二万哩」シリーズなど、異世界と現実との心あたたまる交流を描いてきた蒼月。今回の新シリーズは、ピュアフル文庫のためにコメディベクトルを解放して書かれた、いつもとちょっと違うノリと雰囲気が楽しめる作品となっている。

 いつもほの暗く、夏涼しくて冬あたたかい、静かで落ち着いた環境… 「地下に住むっていいかも」と思えてくる「地底アパート」シリーズ。第3巻も楽しみに待ちたい。

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