「時間がない」は思い込み? 「できる大人の時間の習慣」とは? ムダなく動くためのコツを実践してみた!

ビジネス

公開日:2017/2/3

    『できる大人の時間の習慣― 一生得する!役に立つ!』(ライフ・リサーチ・プロジェクト:編/青春出版社)

 原稿が終わらないから無理、と飲み会の誘いを断ったことが、いままでに幾度となくある。あらかじめ日時を決めていたにもかかわらず、当日になって遅刻・欠席の連絡をしたことも多い。

「時間がない…」のはすべて、思い込みです!

 という文言に目が留まり、手に取った書籍が『できる大人の時間の習慣― 一生得する!役に立つ!』(ライフ・リサーチ・プロジェクト:編/青春出版社)だ。

 本書は「『段取り力』が身につく時間の習慣」や「『自分の時間』が面白いほど増える時間の習慣」などの8つの章と、「最短の時間でベストの結論を出す方法」と題した特集3つの計11章から成る。各章はさらに20前後の細かい項目に区切られ、1項目は2~3ページほどだ。手軽に読めるので、まずは目次の中で気になった項目から目を通すのがおすすめ。

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 興味深い項目は多数あるが、今回は私が実践したもののひとつを紹介したいと思う。

「朝一番の『ToDoリスト』作成でもう仕事に追われない」

 その日こなすべき作業(ToDoリスト)と推定の所要時間は、以下のとおり。また、本書に「スケジュール管理の極意は『終わる時間』を決めることにあり」という項目もあったので、それぞれ終わる時間も決めてみた。

A.雑誌の入稿作業(所要時間:約3時間)※15:00締め切り
B.飲食店の取材・撮影(所要時間:約1時間)※14:45スタート、移動は片道約30分
C.別の飲食店へ取材のアポイントメント(所要時間:約15分)※11:00~17:00まで
D.請求書等の書類作成・データ送付(所要時間:約2時間)※翌日午前中締め切り

 以上を踏まえ、スケジュールを組むと……14時までに作業A完了。終わり次第、作業Bの取材へ向かう。取材は16時ごろに終わるので、前後の隙間時間で作業Cの電話をする。その後、事務所に戻るのは18時、作業Dが済むのは20時という予定に。

 当日、電車内でToDoリストを手帳に書き込みつつ出社。作業Aには予想以上に手こずって14時ギリギリまでかかった。が、作業Bの目的地には予定より早く着いたため、作業Cの電話を1本。作業Bには1時間半ほどかかり、お店を出たのは16時半ごろ。帰りの電車に乗る前に作業Cを済ませて帰社。その後、日中に溜まったメールチェックと取材中にかかってきていた不在着信の処理・連絡をし、作業Dに着手したのは20時ごろ。朝に立てたスケジュールどおりとはいかなかったが、作業自体は滞りなく完遂することができた。

 実践して気づいたのは、朝にToDoリストを作成することの有用性である。作業A・Bは事前に予定が組まれていたが、作業C・Dに関しては、必ずしもその日のうちにやるべきことではなかった。特に作業Cを隙間時間にさばけたのは地味だが大きい。作業Dも、提出すべきリストがあることに朝の時点で気がつけた。今回の改善点として、メールチェックのように予測が難しい作業や雑務を処理する時間を、あらかじめ組み込んでおくとよさそうだ。

 このほかに第2章の「『いい関係』をつくる時間の習慣」や、第6章「『デジタル環境』を整えて能率が上がる時間の習慣」といった、ビジネスパーソン向けの項目も多数掲載されている。ぜひ気になるところから実践し、自分なりにアレンジしながらうまく活用していただきたい。

文=上原純(Office Ti+)