健康・美容

ウォーキングより2倍の効果、苦しくないのにやせる! 話題の「スロージョギング」って?

『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』(田中宏暁/講談社ブルーバックス)

 ランニングは、お金もかかからず設備も不要。とっても手軽にはじめられるスポーツとして大人気である。2月26日(日)に行われた東京マラソンには、依然として多くの人が申し込んでいる。走ることは全身運動で、ダイエットや成人病予防、体力増強などとして効果が高いため、今後も競技人口が増えていくだろう。

 いいことづくめのランニングだが、ひとつだけ難点を挙げるとするなら、“三日坊主で終わる”危険性が高いスポーツということだ。その理由は、苦しい、そして時間が掛かる、足腰を痛めやすい、というところではなかろうか。

 だがこの度、またもう一度ランニングのお誘いをしたい。三日坊主で挫折した人、ランニングウェアだけを揃えて満足した人、時間がないと諦めていた人。実際に走る経験をした人も、走ったことがない人も、ぜひ“走る”ことにチャレンジして欲しい。

 初心者にとってランニングの最大の魅力は、ダイエット効果だろう。『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』(田中宏暁/講談社ブルーバックス)で紹介されている走り方は、革新的である。「ダイエットは苦しい」という前提をまったく覆すからだ。

■苦しくないのにやせるのがスロージョギング

 まるで歩いているかのように走る「スロージョギング」。この言葉を聞いたことがある人も多いだろう。天皇陛下も御所で実践されているということで話題になった走法である。このスロージョギングは、年配の方だけではなく、老若男女幅広い人が実践し、効果が得られる運動だ。

 そして何よりも、「苦しくないけれどダイエット」にめっぽう効果を発揮するのだ。

 ではスロージョギングとは何か。スロージョギングの提唱者であり医学博士の田中宏暁氏によると定義はたったのふたつ。

(1)「にこにこペース」でゆっくり走ること
(2)歩幅を狭くっして、フォアフット(足の指の付け根のあたり)で着地すること

 これさえ押さえれば誰でもすぐにスロージョギングをスタートできる。「にこにこペース」とは、「笑顔を保っておしゃべりできる」スピードのこと。人によっては、「走る」というよりも「早歩き」に近い速度の人だろう。だから疲れにくい。

 だが速度はゆっくりだが、ウォーキングとランニングは、明確に違う。ウォーキングとは「常にどちらかの足は地面に着いている」状態を指す。一方、ランニングとは「両足が地面から浮く瞬間がある」ことを指す。スロージョギングも、ゆっくりとはいえ両足を浮かせる走法と意識して欲しい。

■ウォーキングより2倍の効果がある

 では“疲れない”にも関わらずなぜやせるのか。その話をする前に、大前提として確認しておきたい。やせるとは、「摂取エネルギーが消費エネルギーより少ない」ことである。つまりスロージョギングをしても、まんじゅうや大福を食べれば、“いってこい”で、やせはしないということだ。

 けれども、ちょっとの食事制限に、ちょっとのスロージョギングをするだけで、消費エネルギーは増え、格段にやせやすくなる。

 本題に戻ろう。スロージョギングは、なぜやせやすいのか。それは、「速度とエネルギーの消費量」が関係していると、前述の田中氏は分析する。


 ウォーキングは「速度と相関」してエネルギーの消費量が変わる。一方、ランニングは、速度に関係なく「エネルギ消費量が一定」ということ。
 つまり、ウォーキングは苦しいほどの早歩きでないと、ランニングほどのエネルギー消費は得られない。さらにランニングは、早く走ろうが遅く走ろうが、エネルギー消費は同じ!

 田中氏はスロージョギングの効用を次のように説明する。

ランニングの場合のエネルギー消費量は図で示したとおり、スピードにまったく関係なく体重1kg あたり1km につきおよそ1kcal です。同じ5km をウォーキングではなくスロージョギングで走れば、なんとウォーキングの倍の350kcal を消費できるわけです。

 スロージョギングは、苦しくないにも関わらず「歩くときよりおよそ2倍のエネルギーを消費できる」というわけだ!

 さっそくスロージョギングを始めたい人に注意点がひとつ。それは、先ほどの(2)にもある「フォアフット」で走ること。体育の時間に、走るときはかかとから着地すると習った人も多いだろう。けれども近年の研究では、足の付け根、つまりフォアフット着地にくらべ、かかとでの着地の方が、およそ3倍も衝撃が大きいことが発表された。

 ランニングすると膝や股関節などを悪くするのは、かかと着地が原因のひとつでもあったのだ。


■フルマラソンも走れるようになる

 しかもうれしいことに、スロージョギングには、準備運動が不要というのだ。にこにこペースで走るスロージョギングは、日常的な動きとほとんど変わらない。そして走る前のストレッチは、筋肉を伸ばすことで、「収縮力が低下」し、走るときのバネの役割が弱まってしまうからだという。

 その他にもスロージョギングをする際は、アゴを引いたり、呼吸法など、今までのランニングの仕方よりも革新的なことが多数ある。走る前には『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』をぜひ読んでからはじめて欲しい。

 科学的根拠のあるスロージョギングの仕方、そしてダイエットするための効果的方法だけではなく、マラソンを走りたい人へのアドバイスも載っている。スロージョギングをはじめれば、たったの3カ月でフルマラソンを感想できるという。

 また見逃せないのが高血圧や認知症など予防医学としてのスロージョギングの生かし方だ。

 とにかくスロージョギングで得られるメリットは盛りだくさんである。中級のランナーやアンチエイジングに興味のある人もぜひ手に取って欲しい。

文=武藤徉子



この記事の画像

  • running_39
  • 51sqqU5QFxL

TOPICS

最新記事

もっと読む

人気記事ランキング

ダ・ヴィンチ×トレインチャンネル

特集

ダ・ヴィンチニュースの最新情報をチェック!

ページの先頭へ